USAF Reveals Latest X-Plane: X-56A
aviationweek.com Feb 1, 2012米空軍がX-56Aの呼称をつけた新型実験機はアクティブ制御技術の可能性を追求し将来のHALE(高高度長時間飛行)偵察機に利用するねらいがある。
- 同機はロッキード・マーティンの スカンクワークスが設計した全翼機でNASAも今後利用する予定で、モジュラー構造の革新的な構造でアクティブなフラッター抑制と突風加重軽減をテストす るもの。この二つの課題は軽量かつ高アスペクト比の主翼の実現に不可欠とされ、将来の輸送機・ISR用無人機への採用が期待されている。
- 同機はフラッター発生の限界点を探る目的ももつ。フラッター現象は主翼伸縮と荷重が重なって発生すると考えられている。テストが限界点を超えて主翼が破損する可能性を考えてX-56Aの機体にはパラシュートが格納されている。
- エ ンジンは二基のJetCatP240ターボジェットで主翼は取替え可能となっており、固定翼以外に柔軟構造の主翼複数に交換できる。また機体後部上方に ハードポイントをそなえ、エンジン追加または連結した主翼のブームが取り付けられ、さらに高度な空力理論のテストが可能だ。
- 同 機は空軍研究所(AFRL)の多用途空力弾性実証計画Multi-utility Aeroelastic Demonstration Program (MAD)でテスト機として使用される。AFRLは先にSensorCraftの名称でHALE機材を監視、通信中継、、環境測定に使う構想を研究してお り、今回はその後をつなぐもの。空軍によるテストが完了した後、同機はNASAのドライデン飛行研究センターで軽量機体構造や将来の低排気輸送機のための 技術研究に使用される予定。
- AFRL によるとSensorCraftの研究結果で高アスペクト比主翼には柔軟度を高めることにしたという。突風加重軽減とフラッター抑制が鍵となる技術で、こ れまでアクティブ制御の実験では有効な試験機材が無かった。そこで専用の機材を開発したのだという。NASAも将来の航空機の構造の研究分野を共有してい る。
- X-56AはGFMIエアロスペース(カ リフォルニア州ファウンテンバレー)が最終組み立て中で4月末にロッキード・マーティンに引き渡され、その後6月にエドワーズ空軍基地に搬入される。 452試験航空隊が7月から9月にかけて飛行テストを実施する。合計25時間の飛行テスト終了後にNASAへ移管される。
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