USAF ISR Review Points To Priority Change
aviationweek.com Nov 28, 2011今夏に実施された米空軍の情報収集・監視・偵察(ISR)業務内容の検討の内容が明らかになった。相手国防空体制が整備された空間での活動、宇宙配備・サイバー空間の装備との融合、空軍以外の各軍や情報関連諸機関との連携を求めるのがその大綱だ。
- こ の10年間の空軍ISR活動の中心は対テロ作戦におかれており、有人・無人機ともに脅威の存在しない空域での作戦が可能だった。空軍ISR担当参謀副本部 長ラリー・ジェイムズ中将Lt. Gen. Larry Jamesは今後の課題は接近を拒む空域での作戦を実現できるバランスの取れた装備を整備することにあると指摘。
- 同中将は空軍協会主催のグローバル戦闘シンポジウムの席上でISR整備計画検討の結果は「空軍長官に数週間前に説明ずみ」と紹介した。その結果は「2013年度予算要求に反映され、14年度案にも影響を与える。また国防長官から大方針は承認を受けたところ」であるという。
- 今回の検討結果ではISRの一層の統合運用を、空中、宇宙、サイバー空間間で行い、高性能技術でデータ量の増加に対応し、情報伝達面では電気光学、赤外線、無線の各情報収集活動に加え可視光偵察他現行の各種手段により情報を統合することが課題だ。
- 「融合するにはどうしたらよいか。地上施設に行くと下士官が4時間連続でスクリーンに向かってアフガニスタンで敵の動きのパターンを捉えようと集中している。これこそ機械が行う仕事でしょう」(ジェイムズ中将)
- ISR分野は大幅な予算削減のさなかでも比較的優遇されているとはいえ、今回の検討結果では研究開発、技術開発分野で不安な動きになりそうだ。が、ジェイムズ中将は両分野の予算は絶対必要で高い優先順位をつけると、死守の姿勢だ。
- あ わせて戦闘空中哨戒用にMQ-1プレデター、MQ-9リーパー、RQ-4グローバルホーク合計65機体制で戦域上空に提供する計画は順調にすすみ、 2013年度末に完成する。このうちMQ-1は予定268機は全数納入済みで、MQ-9発注400機の内最初の100機が納入中で2016年までに全機 リーパーによる編成が完成する。現時点でイラク,アフガニスタンの地上作戦支援用に60機が毎週合計で1,200時間のフルモーションビデオ画像を収集 し、グローバルホークからは11,000枚の静止画像が毎月ISR分析官に届いている。
- リー パー搭載の広域監視システム「コーゴンステア」Gorgon Stareは毎秒2フレームの動画を形成し、4キロメートル四方を連続してとらえることが出来る。ジェイムズ中将は同システムを昨年導入後の効用を評価し ている。さらに監視用飛行船ブルーデビル2Blue Devil 2をアフガニスタンに2012年投入するので、二つのシステムで一日53テラバイトのデータを生成できるようになる。これは54,000本の長編映画に 等しい量だ。その他C-130 に搭載するシャドーハーベスト Shadow Harvestが多様なスペクトルの対応が可能で今後が期待されるISR装備だ。
- キングエア350を改装したMC-12Wも実戦で役立っており、合計12,000時間の戦闘投入実績になっている。
コメント
コメントを投稿
コメントをどうぞ。