USAF Revives Blackswift Hypersonic-Like Plan
aviationweek.com Jan 12, 2011
1. 米空軍は極超音速機開発ロードマップの一環として高速度兵器体系および高速度再利用可能飛行実験機(HSRFRV)の開発を検討中。後者はDarpaが開発を主導して2008年に開発中止となったブラックスイフト(マッハ6級実証機)よりわずかに大きい機体となる。
2. この背景にはX-51Aウェイブライダー、X-37B軌道実験機、HTV-2極超音速テストから得られた極超音速飛行の結果を今後活用する優先順位付けを検討している政府・民間合同の動きがある。
3. 今回の企画案はスティーブ・ウォーカー空軍次官(科学技術担当)がフロリダ州オーランドでのAIAA航空宇宙学会で発表しており、極超音速兵器と再利用可能テスト機の同時開発を提唱している。
4. それによると実証機および兵器体系開発は5年間で完成し、初飛行あh2016年10月になるという。実証機には三つのオプションがあり、まずX-51に類似した機体をB-52から空中発進する案。二番目はB-2の内部にあるいは、F-35に外部装着するオプションだ。三番目はもB-2とF-35で運用する構想だが、機体構成は全て新しいものになる。
5. 今回のロードマップではさらに再利用可能実証機にタービン利用コンバインドサイクル(TBCC)ならびに滑走路からの離着陸能力を実現するものとしている。ブラックスイフト計画と同じくHSRFRVのTBCCでは高マッハのターボジェットにラムジェット・スクラムジェットを組み合わせ空気取り入れ口とノズルは共用するものとしている。ただし、ブラックスイフトのTBCCと異なるのはさらに高い目標を設定していることだ。ちなみにブラックスイフトは離陸後5分後にマッハ6を達成する設計だった。
6. ウォーカーによると構想機にはマッハ4超の飛行を15分まで持続する性能を持たせるという。さらに高速飛行をする場合は持続時間は短くなる。X-30はじめこれまでの極超音速機の失敗の経験を認識した上で、今回は2021年の初飛行を想定したゆっくりした開発日程を想定している。
7. 空軍研究所のX-51A主任研究員チャールズ・ブリンクはX-51Aでデータが確保され、今後の開発に必要な原理原則が理解されるようになるという。また、空軍がX-51Aの二回目の飛行を3月末に向けて準備中という。
8. ただし今回の構想に異論を唱える動きもある。AIAA会長マーク・ルイスはまず「武装型」のX-51Aで経験を蓄積すべきだという。「X-51Aは今後の高速兵器体系に重要な一歩となります。予定される四回の飛行ではあまりにも少なすぎます。予算を増額して飛行回数を増やす必要があります。飛行時間を延長して15分から30分に伸ばすのが次の課題でしょう。これで実用可能なシステムに発展できます。これにはタービンは必要ありません。大胆かつ現実的にすべきです。そうでないとX-30のような失敗に終わるでしょう」
(写真はX-51AとHTV-2)
aviationweek.com Jan 12, 2011
1. 米空軍は極超音速機開発ロードマップの一環として高速度兵器体系および高速度再利用可能飛行実験機(HSRFRV)の開発を検討中。後者はDarpaが開発を主導して2008年に開発中止となったブラックスイフト(マッハ6級実証機)よりわずかに大きい機体となる。
2. この背景にはX-51Aウェイブライダー、X-37B軌道実験機、HTV-2極超音速テストから得られた極超音速飛行の結果を今後活用する優先順位付けを検討している政府・民間合同の動きがある。
3. 今回の企画案はスティーブ・ウォーカー空軍次官(科学技術担当)がフロリダ州オーランドでのAIAA航空宇宙学会で発表しており、極超音速兵器と再利用可能テスト機の同時開発を提唱している。
4. それによると実証機および兵器体系開発は5年間で完成し、初飛行あh2016年10月になるという。実証機には三つのオプションがあり、まずX-51に類似した機体をB-52から空中発進する案。二番目はB-2の内部にあるいは、F-35に外部装着するオプションだ。三番目はもB-2とF-35で運用する構想だが、機体構成は全て新しいものになる。
5. 今回のロードマップではさらに再利用可能実証機にタービン利用コンバインドサイクル(TBCC)ならびに滑走路からの離着陸能力を実現するものとしている。ブラックスイフト計画と同じくHSRFRVのTBCCでは高マッハのターボジェットにラムジェット・スクラムジェットを組み合わせ空気取り入れ口とノズルは共用するものとしている。ただし、ブラックスイフトのTBCCと異なるのはさらに高い目標を設定していることだ。ちなみにブラックスイフトは離陸後5分後にマッハ6を達成する設計だった。
6. ウォーカーによると構想機にはマッハ4超の飛行を15分まで持続する性能を持たせるという。さらに高速飛行をする場合は持続時間は短くなる。X-30はじめこれまでの極超音速機の失敗の経験を認識した上で、今回は2021年の初飛行を想定したゆっくりした開発日程を想定している。
7. 空軍研究所のX-51A主任研究員チャールズ・ブリンクはX-51Aでデータが確保され、今後の開発に必要な原理原則が理解されるようになるという。また、空軍がX-51Aの二回目の飛行を3月末に向けて準備中という。
8. ただし今回の構想に異論を唱える動きもある。AIAA会長マーク・ルイスはまず「武装型」のX-51Aで経験を蓄積すべきだという。「X-51Aは今後の高速兵器体系に重要な一歩となります。予定される四回の飛行ではあまりにも少なすぎます。予算を増額して飛行回数を増やす必要があります。飛行時間を延長して15分から30分に伸ばすのが次の課題でしょう。これで実用可能なシステムに発展できます。これにはタービンは必要ありません。大胆かつ現実的にすべきです。そうでないとX-30のような失敗に終わるでしょう」
(写真はX-51AとHTV-2)
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