2009年3月31日火曜日

予算削減がミサイル防衛にも影響する?


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Aviationweek.com 3月30日

国防予算削減が予想通りの規模となると、弾道ミサイル防衛のテスト回数が削減となり、とくに地上配備の中間段階防衛(GMD)関連のテストが減ることになる。これは外部からの批判を招き、議会は逆にテスト回数を増やすよう求めているのに逆行。オバマ大統領が2010年国防予算を発表する際にはミサイル防衛庁(MDA)予算の削減は20億ドル規模で20%規模になると見られる。先週の記者会見で大統領は総額400億ドルの予算節約が国防総省関連で可能と発表している。MDAが弾道ミサイル防衛に2002年から使った予算総額は560億ドルで2013年までにさらに500億ドルを支出する見込み。GMDのテストは120百万ドル増加する可能性ありとパトリック・オライリーMDA長官(陸軍中将)は先月の下院聴聞会で発言している。それでも小委員会委員長のエレン・タウシャー(民 カリフォルニア州選出)他議会指導者はもっと多くのテスト実施がヨーロッパへの配備前に必要と訴える。その結果、本誌にミサイル防衛メーカー関係者が語ったところによると予算削減のため実際の発射テストよりもモデリング-シミュレーション(M&S)が実施されることになるという。これはM&Sを連邦政府から請負実施する機関には朗報だ。ランディー・フォーブス(共 バージニア州)はM&Sの強力な提唱者であり、M&Sが「前面に出る。なぜならばテスト方法で唯一実施可能な方法だからだ」と語る一方、同議員は企業救済策のために国防予算にしわ寄せが来ていることに我慢がならない。「M&Sでテストは出来るが、ミサイルを打ち落とすことは出来ません」

「テストに予算はいつでも使えるのではないか。」とラリー・ダジェン(ノースロップ・グラマンのミサイル防衛統合システム部長)は語るが、同氏もオライリー長官がM&Sを実弾テストと組み合わせて実施する方針で、各テストでは単独の技術要素でなく弾道ミサイル防衛システム全体に焦点を合わせる方針を支持している。

コメント: 最近の報道で改めてミサイル防衛についてIQが高まってきた方も多いでしょう。PAC3という紹介の仕方はいかがなものでしょうか。しかし、MDAについては触れられる機会は少ないようです。これだけの予算がすでに投じられているのは、レーガン時代のSDI構想から始まっているからなのですね。当時は散々悪口を言われたスターウォーズ計画ですが、いよいよその成果を示す機会が来るかもしれません。見事に機能したら、当時こけおろしていた人たちはなんというのでしょうね。もちろん、使わないにこしたことはないのですが、備えることは必要ですし、それにより相手方の整備意欲をなくさせることも可能です。それにしてもレーガンという人は偉大だったのですね

2009年3月29日日曜日

州空軍部隊の機材更新に支援を示す上院


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Aviatonweek.com 3月26日

上院の歳出委員会は3月25日に新型戦術航空機としてF-22ラプターであれ改修型既存機種であれ調達が必要とする各地州軍航空部隊への理解と支援を示した。「各部隊の必要とする戦闘機が予算に計上されるよう最善を尽くします」 と上院歳出委員会ダニエル・イノウエ委員長(ハワイ州、民)がハリー・ワイアット三世中将(州航空軍)に保証した。これに対しワイアット中将は「装備の更新作業に一歩踏み出すべきときです」と将来の防空体制に懸念を示した会計検査院(GAO)と報道を意識して返答している。
 ワイアット中将は老朽化すすむF-16とF-15の更新に必要な予算増額を求める州軍、本土防衛部隊の幹部の一人。GAOは州航空軍の機体が2020年までに更新されないと、国内18主要地区のうち11で利用可能な航空機がなくなると報告している。空軍の支援が期待できないのは、イラク、アフガニスタン等の戦闘が優先順位高くなっているため。現状では18地区のうち12にF-16が配備されているが、2015年から2020年にかけて耐用年数が終わる。ワイアットは何も手を打たないと2010年から2018年にかけて19飛行隊がわずか4飛行隊となり、戦力の80%が減少すると見る。一方で空軍、海軍、海兵隊の現役部隊はそれぞれの戦術航空機数の減少が予想されることに懸念を示している。州軍は空軍が第四世代のF-16やF-15の改修よりも第五世代機のF-22とF-35の導入に熱心であるとくりかえし注意を集めてきた。ワイアット中将は州航空軍にもF-22が必要と主張している。「世界最高の国は世界最高の機体で防衛すべきです」という発言は国内哨戒飛行をさしている。
 ミゾウリ州選出キット・ボンド上院議員は出身地がボーイングの戦闘機製造の中心地でもあり、空軍が州航空軍の「解体」につながりかねない貧弱な予算算定をしていることを非難している。同議員は州航空軍にはF-35の前に「架け橋」が必要であり、空軍は空の領土保全が重要なミッションであると信念を持っていることを証明必要があるという。ワイアット中将は予算措置については空軍と州軍が共同で検討しているという。「当方の希望選択肢を第四世代か4.5世代機購入として含めさせています」とのことである。

コメント: イラク、アフガニスタンにも州航空軍の部隊が空輸等で参加していますが、戦闘機の開発が遅れるとともに単価上昇から機数が減ってくると、州軍にとっても大きな問題となります。F-22が必要なのか葉議論するとしても、民主党多数の議会では一方で大統領の財政立て直しに協力し、一方で選挙区の雇用確保を必死に追及するはずですから、F-22生産ラインの維持問題とあいまって州軍の需要も加えて戦闘機増産のアピールが出てくるのではないでしょうか。とはいえ、F-22は高価すぎるし、F-35は実用化なるかまだ不明、そうなると、先日お披露目があったばかりのF-15SEというのはなかなか魅力的な選択肢でしょう。

2009年3月27日金曜日

F-22エドワーズ事故②パイロットは射出脱出していなかった

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Aviationweek.com 3月26日

米空軍高官は昨日エドワーズ空軍基地近くで墜落したF-22のパイロットは射出脱出していなかったことを知った。事故機のロッキードマーティン社所属のパイロットは収容された病院において死亡と判定されたが、射出脱出後に死亡したものと思われていたが、エドワーズの関係者によるとこの見方は調査向けにとりつくろったものであり、米空軍によると墜落直後に射出脱出はなかったとの報告が入ったが、直後に調査に対して情報管理がしかれてから詳細が公表されていないという。

コメント: 墜落したF-22はロッキード・マーティンの社内テストフライト中だったのですね。しかし、なぜ射出脱出していなかったのか、なぜ調査を妨害するような情報の操作がなされていたのか、そもそもミッションの内容はなんだったのか、とだんだんミステリーの様相を示してきました。あるいはF-22の信頼性に対する疑問をいだかせないように、カバーアップとしてパイロットの件が取り上げられているのか、というのは考えすぎでしょうか。

2009年3月26日木曜日

F-22がエドワーズ空軍基地近くで墜落


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Aviationweek.com 3月25日


米空軍はF-22Aラプター一機の墜落が本日午前10時エドワーズ空軍基地のおよそ35マイル北東で発生したことを認めた。同機は同基地配備の機体であった。搭乗パイロットの生死は今のところ不明と空軍が発表。消息筋によるとその確認が出来ない理由は事故当時の追跡機から離れており、追跡機パイロットは事故の状況を視認できていないため。事故にあったラプターは未確認任務についていた。412試験飛行隊で兵装任務についていた模様。空軍の公式発表では事故原因を調査団が探り、「事故の追加詳細情報を入手次第、発表する」とのこと。F-22の墜落事故は三回目で、生産型としては二回目。試作機YF-22が1992年のテスト飛行中に墜落しており、同機のパイロットは射出脱出することなく生還下。2004年にはネリス空軍基地で離陸直後に射出脱出が必要となる事故が発生している。この事故のあと、F-22全機が2週間にわたり飛行停止となっている。米空軍の運用するF-22は現在合計134機。

(その後パイロットは死亡が確認されています。)

2009年3月21日土曜日

e爆弾登場か

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Aviationweek.com 3月11日掲載

e爆弾とは敵の電子装置を強力な電磁放射線のパルスにより破壊するものであり、長年にわたり議論の対象となってきた。これまでの研究開発が継続されているが、実用化のきざしはみられていなかった。通信回線及び電子装置を使用不能にする兵器は魅力あるものに写るが、現場指揮官は実際に効果がわかっている兵器の使用を好むものだ。だが、いまや米陸軍がその両面を満足させる技術を開発中であり、通常の爆弾効果とe爆弾をひとつのパッケージにすることが出来る。
 爆発性の弾薬はその効果を爆風、破片及び時に応じ装甲を貫く小型爆発物により実現する。研究者はこれに加え、電子電磁パルス(EMP)による破壊効果も実現しようとしている。この点でこれまでのe爆弾が非殺傷型を目指していたのと相違している。陸軍は既存弾頭の向上をはかり、爆風、破片、装甲貫通をいずれも低下させずかつ重量増加は最低限で新機能を追加しようとしている。
 これまでのe爆弾の動力源は磁性体圧縮発電機に電流を運ぶ金属コイルを組み合わせたものだ。この発電機がかさばり、既存の弾薬と一体化できなかった。そこで、陸軍が模索している別の方法は衝撃波を出す強磁性体発電機。これは一種の磁石で破裂すると同時に消磁して、エネルギーをパルスとして放出する。その効果は圧力を誘発する磁性位相移動として知られており、ある条件のみで特定の種類の磁石でのみ発生する。2005年に米陸軍の航空ミサイル研究開発技術センター(Amrdec)が研究委託会社Lokiおよびテキサス工科大の技術陣と共同でスピーカーでよく使われるネオジム合金の磁石で爆発性のあるパルス電源の実証を完了している。
 この後、研究はいっそう特殊な鉛・シリコン・チタン合金の磁石へ発展した。この素材により発電機の容量がこれまでの50立方センチ(3立方インチ)から3立方センチに縮小された。ただ陸軍の要求水準は、発電機、電源調整装置、アンテナを全部で1立方インチに収めることである。技術的な課題は電磁エネルギーに指向性を与えるアンテナの実現だ。Amrdecでは「誘導エアロゾルプラズマ弾頭」の実現をめざしている。荷電分子により電力を誘導するのが原理。爆発により形成される火球の分子組成を変えて、導電性のあるプラズマアンテナに変えることがその目的だ。
 この基本は陸軍が過去作成したプラズマアンテナだ。軍用爆発物を使う衝撃効果として装甲版を貫徹する際に影響が出ないことを確認する必要がある。これまでの研究結果では火球の構成が求める効果の周波数と合致している必要があるのだという。
 爆発時の火球はほぼ球形となるが、プラズマアンテナでは円筒形に近くなることが求められる。このため、より直線的な爆発を得る必要がある。初期の研究では金属の噴出をアンテナにしようとしたが、プラズマアンテナとしては不適と判断された。
 高性能弾頭として完成すれば、貫通せずに戦車を攻撃できる。敵戦車はエンジン始動が出来なくなり、通信装置、電子装置も利用不可能となる。また、電子製品として携帯電話が爆弾の点火にテロリストで使われているが、これも使えなくなり、ロケット発射式手榴弾の回路も機能しなくなる。そこで、EPM兵器について大きな疑問が生じる。効果をどうやって把握できるのか。メルボルンのモナシュ大学准教授のカーロ・コップはこの分野の権威である。同教授は90年代に電磁パルス兵器に関する戦略的な思考を形成した論文を著している。また、「e爆弾」も同教授の創造した用語である。
「電磁兵器による破壊測定はe爆弾であれビーム兵器であれ、本当に大変です。攻撃の結果、敵の電気系統が焼け焦げたり、同様の電気的な故障が確認できないと、敵の目標を攻撃したのか、相手が意図的に回路を閉鎖したのか区別がつきません。電磁兵器では確認が容易な爆弾による損害把握は利用できないのです。」
 比較的低出力の場合は陸軍の新型小型多目的弾頭で個別目標を狙う。現在候補となっているのはTowミサイルと2.75インチロケットでともにヘリコプターから発射できる。これまでのe爆弾開発では大型の航空機運搬爆弾または広範囲射程の野砲用弾薬を想定しており、コップがいうところの「大量電子破壊兵器」であった。小型のe爆弾は大型版と質的に異なる存在。放出される出力は距離の二乗で減少し、3メートル先の目標は30メートル先の目標より100倍大きな効果を受ける。EMP効果を狙うTowミサイルでは命中した目標を破壊することが十分可能なパルスを放出するが、広範囲の場所の電子製品には影響を与えない。電子的な「同士討ち」の可能性のため強力な戦術e爆弾は実用化されないはずだが、コップは小型版でも予想できない付帯的な損害が生じる可能性があるという。都市部の電力供給網や電話線がパルスを拾い上げると、損害は広範囲に及ぶ可能性がある。
 陸軍が注目している最小規模の兵器は多連装ロケットシステム (MLRS)から発射されるM77小型爆弾の改修だ。小型爆弾は対人殺傷用の破片を放出する。小型爆弾で広範囲をカバーし、発射機からは同時に12基のロケットを発射し、フットボール競技場6つ分の広さを対象に出来る。これにEMP能力をつけた場合は同じ広さをカバーし、目標地区の破壊も可能となるかもしれない。M77の改修ができるのであれば、兵員の肩から発射可能なロケット砲や同様の兵器もEMP効果を発生できるようになる。小型の歩兵用のロケットでは今日の装甲に対して限定的な効果しか挙げられない。EMP効果を与えれば、貫通は無理でも「ソフトキル」能力で相手方車両を装甲不可能にすることが実現することになるかもしれない。この場合損害を受ければ修理は困難で電子装置は一式交換を迫られることになるだろう。
 米空軍もこの分野に関心を示しているが、詳細は不明だ。空対空ミサイルにEMP能力が加わるとしても性能低下は許されない。放射線を追尾して敵の防空レーダーを攻撃するミサイルは別の需要があるだろう。米海軍水上戦センターインディアンヘッド部門はプラズマ火球により簡易爆発物(IED)を作動不能にする弾頭を求めている。この目的は爆発を制御し、IEDを爆発させずに破壊して付帯的損害を最小限にすることにある。
 2007年のテストでは爆発でプラズマを形成し、砲弾や迫撃砲弾頭に対して使用した。これらはよくIEDの材料となっている。この結果はインディアンヘッドのホームページから削除されており、詳細はまだ発表されていない。このことから開発は進んでおり、実戦テストまで至っている可能性がうかがえる。

コメント: 今日の発達した電子装置も簡単に使用不可能となる、というのはもっとも恐ろしい経済的な打撃のシナリオです。電子回路はサージ電流で簡単にノックダウンできます。たとえば、北朝鮮が日本上空の相当の高度で核弾頭を爆発させたら.....でも、何も失うものがないと狂信的に考える国家指導部が核弾頭の爆発にちゅうちょしなくなったら....まず飛行中の航空機は墜落、コンピュータ・通信はダウンし、ATM等電子決済上の貨幣は消滅しますし、シールドされていない民生機器は使用不可能となります。結果、経済は電子化前の50年前の状態にもどるばかりか、その復旧には数十年かかり途中で相当の混乱が生じるでしょう。電子回路に依存した現代社会のアキレス腱ですね。そんな意味もあり、東北アジアでの核兵器開発はなんとしても阻止しなければならないのではないでしょうか。ただ、核を使わないe爆弾が実用化になれば、より小規模かつ効果的な電子破壊テロが実現するかもしれません。悪夢は消えないでしょうね。本稿で紹介されているe爆弾はむしろ小規模で戦術的レベルですが、予期できぬ結果を排除できない「制御性」の問題があり、戦場での使用には躊躇することになるでしょう。

2009年3月18日水曜日

F-15サイレント・イーグル


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Aviationweek.com 3月17日

ボーイングがF-15ストライクイーグルの派生型試作機を3月17日に発表。ステルス塗料と構造を取り入れてアジア及び中東のマーケットを狙う。同社は190機程度の受注を期待し、現在受注残が韓国とシンガポール向け合計38機にまで縮小している同機の生産を延長したい考え。共用打撃戦闘機でロッキード・マーティンに敗れた同社のセントルイス生産施設の将来は未確定。F-15の販売と、F/A-18E/FおよびEA-18Gの追加発注が当面は同施設にとっての業務。

「サイレント・イーグル」の主要な設計変更は既存コンフォーマル燃料タンク内の格納ベイに空対空ならびに空対地兵装が格納できること。各タンクで空対空ミサイルが二基(AIM-9、AIM-120あるいは両者混合)を収納する。空対地ミッションには1000ポンドと500ポンドの共用直接攻撃弾(JDAM)あるいは250ポンドの小口径爆弾を4発ずつタンクに装着できる。兵装はAIM-120とJDAMの組み合わせも可能で多用途ミッションに対応。

サイレントイーグルの外観上の相違点として15度の角度で外側に向いたV字型の尾翼があり、従来型が垂直になっていたのをレーダー断面積の小型化を目指して採用された。ストライクイーグルの最大速度マッハ2.5はそのままで、航続距離が180から200海里に減少するのはコンフォーマルタンクの燃料搭載量が減少するため。また、新装備にはデジタル電子戦システム(DEWS)があり、BAEシステム製の同装置はレイセオン製のアクティブ電子スキャンアレイレーダーと同時に作動できる。

ステルス表面塗料は試作機にはまだ使われていないが、後日上塗りすることが可能だ。ボーイングによるとロッキードF-35と同等の前面ステルス性が確保できるという。

F-15のステルス型はすでに10年近く米空軍がF-22の代替選択肢として検討してきたものの、実現はしていない。「当社はF-22やF-35のマーケットをねらっているわけではありません」(ボーイング社F-15発展計画担当責任者ブラッド・ジョーンズ) 

どの程度のステルス性を海外市場向け供給に許可できるかは米国政府の決定するべきことだとジョーンズは言う。米空軍関係者はサイレント・イーグルについて説明を一応受けているものの、ステルス機としての輸出可能性についての協議はまだ行っていない。F/A-18E/Fで搭載したエンジン空気取り入れ口のレーダーブロッカーもどこまでレーダー断面積を減らす必要を顧客が求めるか、また米国政府が認めるかによっては装着可能という。ジョーンズによるとサイレント・イーグルの単価は新造機の場合で約1億ドル(予備部品含む)となる見込みという。既存機の改修キットにはコンフォーマルタンク、DEWSおよびステルス塗料があり、ストライクイーグルを対象とするもの。

市場として有望と見られるのが韓国、シンガポール、日本、イスラエル、サウジアラビア。まず成約しそうなのが韓国で、同国は新型戦闘機二機種としてF-XフェーズIII計画で60機、およびF-15クラスを検討している。韓国国防開発庁は国産のKFX計画を提唱しており、ステルス性のある120機の国内開発をめざす。ジョーンズによるとステルス素材の共同開発は米国政府の検討結果となるだろうという。日本とサウジアラビアもF-15クラスの後継機種を模索しており、もしサイレンとイーグルがサウジ向けに販売されると、イスラエルも同型機の購入により中東の勢力均衡を目指す動きに出るのは大いにありうる。ボーイングは相手国製の装備品特に電子戦装備をサイレントイーグルに搭載することには寛大な姿勢を示しており、これが特にイスラエルには有望なオプションとなるだろう。同国の航空産業界はF-35の共同開発の中で外国製電子戦闘装備の採用には難色を示す米国関係者により拒絶をうけたばかり。

兵装を搭載する燃料タンクは機体にボルト二本で取り付けられており、2.5時間で取り外しが可能。従来型のタンクを取り付けるとステルス性のない機体性能に戻るが、兵装量は大きくなり、対艦ミサイルの搭載も可能となる。サイレント・イーグル原型機はフライトテスト用の機体F-15E1を元に製作した。デモ用に同機にはコンフォーマルタンクと傾斜つき尾翼が装着されて入るものの、構造内部は完成していない。傾斜つき尾翼は顧客の要望で後付けも可能だが、ステルス塗装とエンジン空気取り入れ口ノブロッカーは不可能。兵装搭載したコンフォーマルタンクを試作機につけた状態でフライトテストを来年第一四半期に開始したいというのがボーイングの希望。F-15既存運用者からのフィードバックに答える形ではじまったサイレント・イーグル構想の設計作業は昨年9月に開始されている。

コメント: ボーイングが破れかぶれの策に出ているように見えます。一方、新興国にとって安価なステルス機が手に入るチャンスになるかもしれません。日本にとっても悪くない選択ですが、どこまでのステルス性を米空軍が海外向けに認めるかが鍵ですね。

2009年3月16日月曜日

F-35の熱管理で設計変更が必要か

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3月になり初の出稿です。しばらく不在のためアップデートできないままとなっていましたが、たくさんの方に旧記事をご覧いただいていたようで感謝いたします。

Aviationweek.com 3月12日 
ロッキード・マーティンのF-35ライトニングIIは性設計が必要となるかもしれない。自機の電子装備およびシステムから発生の熱を吸収する機能を改善する必要があるため。同機は熱管理の要求水準を満たしているものの、共用打撃戦闘機計画の副主任デイビッド・ハインツ少将によると、要求水準に対して余裕を持たせた場合のコスト上昇効果の評価をメーカーに求めているという。
F-35は搭載する強力な電子装備・システム機器からの熱を燃料に移して、機体温度を低く保ち、赤外線カメラに探知されにくくする設計になっている。ほとんどの場合はそれで対応は十分なのだが、ミッションの終盤にさしかかると、熱エネルギーを吸収するだけの燃料がなくなっている。また、要求性能の厳しい部分は高温の低緯度地帯で野作戦中に残存燃料に熱を吸収させることにある。
ハインツ少将は現行の設計でも可能とするものの、余裕を増やす方法を模索し、たとえば燃料循環を加速し、熱量を減らす方策を検討しているという。一方、燃料温度の高温化は致命的な事故にはつながらないとロッキード・マーティンは考える。温度の限界点は燃料タンク内に設置のデジタル・エンジン制御装置で設定されるという。燃料温度が高温となると機体寿命が短くなることはあっても、突然飛行不能となる事態は起こさない。
事実、設計変更ではなく、燃料温度が上昇した際の運用上の対応は可能。高高度へ上昇し、大気温度が低い層へ到達すること。ただし、この対応はすべてのミッションで実施可能ではないし、燃料残量が低い状態で着陸を求められる戦闘行動の最終段階では特に使えない手段だ。特にF-35Bではこの点が問題となり、ミッションの最後には高出力でホバリングする必要があり、そこでも燃料温度に上限点の制約がついてまわる。
ロッキード・マーティンとオーストラリア空軍による広範囲なテストで判明したのはF-35のノイズレベルは心配された量には達していないということである。これまで騒音が同機の配備基地の決定では問題となると危惧されていた。F-35の騒音水準はプラットアンドホイットニーF100-PW-200エンジン搭載のF-16と同水準とロッキード・マーティンはいう。同社のF-22やボーイングF/A-18E/Fスーパーホーネットよりも静かであるという。さらに兵装と燃料を機体内部に搭載するF-35はアフターバーナーを使用しない離陸により基地周辺の騒音水準を抑えることができるという。

コメント: オーストラリアは真剣にF-35導入を検討のようですね。軍用機導入でも騒音レベルを真剣に考えなければならない時代になっています。F-35Bはまだ解決すべき課題が多いのではないでしょうか。もし日本が同機購入を検討するとしても、十分に技術がこなれてからのほうが結局経済的になるのではないでしょうか。(同機導入に躊躇する気持ちが変わっていません。)