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米陸軍が韓国から事前集積装備を米本国に送付するのはなぜか

一見すると韓国の防衛を放棄するような話ですが、よく見ると米陸軍が即応体制の高い部隊を交代で各地に派遣する体制づくりに投入されるのですね。朝鮮半島の危機はまだ続くと思うのですが、もっと大きな視野で運用を考えているようです。
Pre-positioned US stock leaving South Korea to create armored brigade 前方配備装備品を韓国から米本土に送り装甲旅団編成に投入する米陸軍By: Jen Judson, May 26, 2017 (Photo Credit: Capt. Jonathan Camire/U.S. Army) http://www.defensenews.com/articles/prepositioned-stock-in-south-korea-to-create-armored-brigade
WASHINGTON — 米陸軍は韓国国内に集積した事前装備を米本土に呼び戻し装甲旅団戦闘集団(ACBT)の編成にあてる検討中と米陸軍参謀総長マーク・ミレー大将が明かした。 この動きは旅団戦闘チームで軽装備歩兵中心から強力重装備の装甲旅団戦闘チームに再編成する意味がある。米陸軍は歩兵旅団戦闘チームを第15装甲旅団戦闘チームに再編成し、第16旅団用には韓国内の事前配備装備を活用する。 陸軍の事前集積装備はAPSと呼ばれ、各戦闘司令部下で迅速即応が必要な事態で緊急作戦用に使う想定だ。ただし陸軍は装備品セットを訓練で消費した分の補充に振り向け、さらに必要に応じ部隊規模を拡大する。このため事前配備装備を払い出し以前よりも頻度が高くなっている演習に投入する。 参謀総長の発言では従来の中心が対テロ作戦や国内治安確保作戦がイラク、アフガニスタンにあったが、部隊戦力を再構築し再び大国を相手にした本格戦闘に備える必要を実感しているのだという。 議会公聴会ではテッド・クルーズ上院議員(共、テキサス)がミレー参謀総長に韓国内装備を米本国に送還する必要について問いただした。参謀総長は装備品の本国送付で編成する第16ABCTは交替配備で後日韓国に展開され、陸軍の戦略方針の一環となるとし「リスクもたしかにあるが、許容範囲のリスクだ」と答えた。 韓国内にABCTを順繰りに配備するのは陸軍が進める交代方式の部隊配置方針と合致し従来のような継続前方配備は…
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歴史に残らなかった機体(10)Tu-4はB-29のクローン爆撃機

映画「原爆下のアメリカ」Invasion USAにもTu-4と思しき機体が米本土を空襲するシーンがありますが(記録フィルムのB-29を使用)この経緯からB-29フィルムを使っても問題なかったわけですね。それにしても米側が知的財産の補償をロシアに求めなかったのはなぜでしょうね。
One of America's Most Dangerous Bombers Also Flew for Russia and China 米空軍最強の爆撃機はロシア、中国でも飛んでいた
Sebastien Roblin May 26, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/one-americas-most-dangerous-bombers-also-flew-russia-china-20857?page=show
歴史に残るという意味で広島、長崎に原爆投下したB-29に比類する機材は少ない。 余り知られていないがソ連にもB-29があった。ほぼ全面的に同じ機体で、B-29をコピーした同機もソ連初の原子爆弾空中投下を行った。 第一次大戦中のロシアは重爆撃機分野で進んでおりシコースキー設計のイリヤ・ムロメッツ四発複葉機はドイツ攻撃に投入されていた。戦略爆撃構想の元となり、運用概念はすぐに主要国に広がった。 ただし第二次大戦までにソ連空軍(VVS)は戦線付近の目標攻撃をねらう戦術航空部隊になっていた。VVSには戦略爆撃機と呼べる四発機のPe-8は93機しかなかったが、英米両国は重爆撃機数千機を運用した。 大戦中の米国でB-29スーパーフォートレスは最も高額な機材開発事業になった。B-29は速力、航続距離、兵装搭載量のいずれも以前の機種を凌駕していた。また遠隔操作式の防御機関銃砲塔を備え、乗員11名は完全加圧式機内の恩恵を受けた。 新型B-29は太平洋戦線に1944年から投入され、長距離性能を活かし日本本土空襲を開始する。広島、長崎の原爆攻撃にくわえ 東京に恐るべき焼夷弾投下をした。中国国内で運用を開始し、新たに占領した島しょ部に基地を移動した。 当時のソ連は米国からレンド・リース方式で機材提供をうけていたが、モスクワは二度にわたりB-29提供を米国にもとめたものの、毎回ワシントンは断っていた。 1944年7月から11月にB-29が満州、日本の空爆後に…

★歴史に残らなかった機体(9)ライアンXV-5

うーん、これはどうだったんでしょう。画期的な技術ともいえずパワーも不足気味だったのでは。しかしメーカーさんとしてはこのアイディアをどう展開するかそこはしっかり考えていたようで、夢の宴の後、といった感ですね。広告宣伝が先に行き過ぎたのですね。ライアンという会社は1960年代末に吸収合併されちゃいましたけどね。
RYAN AERONAUTICAL VIA THE SDASM ARCHIVESRyan Aeronautical Had Big Plans for the Vertifan Jump Jet ライアン航空機は自社ヴァーティファン技術に大きく期待をしていた
Company artwork shows proposals for vertical take-off and landing fighter jets, interceptors, sub hunters, and more.同社イラストから戦闘機、迎撃機、対潜哨戒機他に展開する構想がわかる。BY JOSEPH TREVITHICKMAY 3, 2017 http://www.thedrive.com/the-war-zone/9903/ryan-aeronautical-had-big-plans-for-the-vertifan-jump-jet
国防企業は自社製品売込みのためならなりふり構わなくなるものだが、対象製品が未来の戦争に直結しているとは限らない。とはいえ、冷戦たけなわの時期に公表された各社構想図をながめている中でライアン・エアロノーティカルが売り込もうとしたヴァーティファンVertifan・ジャンプジェットが気になる。 ライアンの試作機XV-5Aヴァーティファンの初飛行は1964年5月25日で、試作機は二機作られ、米陸軍が発注したが、同社は試作機は次の段階へ進む一歩でジャンプジェット戦闘機を米空軍、海軍向けに西ドイツ空軍には迎撃機、対潜哨戒機、小型ゲリラ戦対応機材と各種用途で垂直離着陸技術の売り込みを期待していた。 1950年代末、米軍や同盟国の間にジャンプジェット技術へ関心が高まった。第二次大戦中の経験で滑走路を狙われれば、敵空軍の勝利は確実とわかった。さらに核兵器の登場でソ連により空軍基地が全部消去される事態を米国は恐れていた。 The two Ryan XV-5A prototypes. R…

ヴィエトナムがF-5再生を実施?

観測記事に過ぎないのですが、機数確保だけが目的ならあり得る話です。ただし、高温多湿の環境に何十年も放置されていた機材をつなぎ合わせても完成は少数機にしかならず、実効性の弱い発想ではないでしょうか。ハノイの空軍博物館にはF-5も展示されていましたね。

Is Vietnam Really Planning on Bringing Back 50-Year-Old American Fighter Planes? ヴィエトナムは真剣に50年前の米製戦闘機の再整備を検討しているのか
Michael Peck May 21, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/vietnam-really-planning-bringing-back-50-year-old-american-20764

ヴィエトナムは南ヴィエトナムから捕獲した機齢50年の米製F-5を本当に再生しようとしているのか。それともロシア製機材の購入に向かわせるためのロシアの策略なのか。ハノイが西側機材導入に前向きとの観測がある。 問題の機材は1975年に北ヴィエトナムが南を制圧した際に捕獲したF-5だ。北はこの他に大量の米製戦車、火砲、銃砲(M-16が百万丁あった)も入手し、1970年代中頃のヴィエトナム軍は世界有数の重装備となった。そこにF-5Aフリーダムファイター87機、F-5EタイガーII27機があった。ノースロップ製の軽量戦闘機は低価格で米国が冷戦時に第三世界に輸出を進めていた。 ヴィエトナムは機体評価用にF-5を数機ソ連圏に送り、ソ連パイロットはタイガーIIの性能に感銘を受けたといわれる。一方で残りの機材は1978年のカンボジア侵攻時にハノイが利用した。ヴィエトナム空軍の主力はもちろんソ連製機材だが、パイロットはF-5を好んだといわれる。特にコックピットと機体取り回しが楽というのが理由だった。しかし、交換部品不足から機材を使いまわし使用可能なF-5Eは減った。 ながらくヴィエトナムのF-5は全機飛行できない状態と思われていたが今週になりロシアのスプートニクニュースが「タイガー戦闘機の復活がヴィエトナム航空界にどんな意味を持つのか」との記事を配信し、「ヴィエトナムのメディア」筋がF-5の再稼働を検討中だと記事で伝えた。 西側アナリスト陣にとってこの記事は驚きだ。「…

★★米海軍レイルガン開発の最新状況

レイルガンは砲弾自体の運動エネルギーで標的を破壊する構想ですが、莫大な電力が必要となるのがネックですね。海軍艦艇で対応が可能な艦が限られます。一方で並行して開発がすすむ新型砲弾HVPは既存火砲での運用も可能で効果が期待できます。
Navy Railgun Ramps Up in Test Shots はずみがつく海軍のレイルガン発射実験By SYDNEY J. FREEDBERG JR.on May 19, 2017 at 4:00 AM http://breakingdefense.com/2017/05/navy-railgun-ramps-up-in-test-shots/
PENTAGON: 重量35ポンドの金属の塊がマッハ5.8で飛翔すると想像してほしい。毎分10回発射でき、砲身が使えなくなるまで1,000回発射できる。これが米海軍が進めるレイルガンで二年間以内に実用化する構想の進捗は順調だ。 「大きな技術進歩に向かいつつあります」と海軍研究部門のトム・バウチャー部長は述べる。バウチャーのチームが記者にペンタゴンで背景説明をしてくれた。省内での科学技術の展示会の席上だ。 三年前、当時の海軍作戦部長ジョナサン・グリナート大将がレイルガン開発を発表した。火薬を使わない電磁パルス効果の発射手段で海上試射をすると述べた。それ以降海軍は開発の方向性を変え、高速輸送艦(JHSVあるいはEFPと呼ばれる)に臨時配備するより陸上の恒久施設でのテストが費用対効果が高いと判断した。昨年11月17日にポトマック川を望む海軍水上戦センター(ヴァージニア州ダールグレン)にBAEシステムズが32メガジュールのレイルガンを設置し、初の射撃に成功した。(その時の様子はhttps://youtu.be/Pi-BDIu_umo を参照されたい)さらにレイルガン二基目が陸軍のホワイトサンズミサイル試射場(ニューメキシコ州)に搬入中で射撃用の空間が十分とれることから100カイリ以上という最大射程をためす。 ホワイトサンズが長距離射撃性能を試す一方でダールグレンは兵装装備の確認が目的だ。これまでのテストでは中世さながらに砲撃を一日数回行っているだけだ。ダールグレンはバグ修正で毎時数回の発射をしようとしており、今年末までに毎分10回という目標の実現をめざす。比較すれば標準的な5インチ艦砲は毎分20発発射が可能…

ドイツもF-35導入に動くのか

ドイツというと強力な経済力が思い起こされますが、国防に関しては状況は厳しいようです。米国が求めるような国防費の大幅増を阻む国内事情があるのでしょう。エアバスの構想が構想どまりのため、F-35採用は確実と思われますが、国政選挙が終わるまで動けないということでしょうか。それにしてもロシアのサイバー攻撃による他国選挙への介入は現実の問題なのですね。
DARIN RUSSELL—2013 DARIN RUSSELL LOCKHEED MARTIN Germany Might Join the F-35 Program ドイツがF-35導入に動く可能性Officials in Berlin ask for more information on the Joint Strike Fighter as they try to replace their aging Tornado multi-role jets. ドイツ政府が供用打撃戦闘機の詳細情報開示を要望し、老朽化してきたトーネード多用途戦闘機の後継機選定に入っているBY JOSEPH TREVITHICKMAY 17, 2017 http://www.thedrive.com/the-war-zone/10362/germany-might-join-the-f-35-program

ドイツ空軍がロッキード・マーティンF-35共用打撃戦闘機の追加情報を請求していることが明らかになった。旧式化してきたパナヴィア製トーネード多用途戦闘機の更新用候補のひとつとして2035年までの導入を目指す。 2017年5月にルフトヴァフェは米軍にJSF機密データの開示を要請したとロイターが伝えている。公文書ではドイツ政府・軍関係者は現時点では特定機種に絞り込んでいないと明言している。 ただしドイツ国防相は「F-35含む機種の導入可能性を今年後半に検討する」としており、そのため「F-35の先端技術特にセンサー類の性能について秘匿情報の開示をもとめ、その他情報制御関連、作戦関連情報を求める」とある。 ドイツがF-35採用に動けば、NATO加盟国でJSF導入を決めているベルギー、カナダ、デンマーク、イタリア、オランダ、ノルウェー、トルコ、英国に加わることになる。 ドイツが同盟各国と共通装備を導入すれば補給面の問題が解決され、作戦能力が向上する。ロッキード・マー…

★★もし戦わば(10)F-15 対 Su-35

ははあ、元記事が出たのは2年前なので、まさかF-15Cの早期退役の話が出るとは思っていなかったわけですね。ロシア製機材が頑丈に作ってあるというのは伝説の域に達していますが、最新機材がどうなっているかわからないというのはその通りです。ただし第三世界の敵を相手にしても楽勝を米空軍が期待できないとはつらいですね。

World War III Air Battle: America's F-15 vs. Russia's Su-35 第三次世界大戦になり米F-15とロシアSu-35が対決したらどうなるかDave Majumdar May 17, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/world-war-iii-air-battle-americas-f-15-vs-russias-su-35-20710?page=show
ボーイングF-15Cイーグルが米空軍で供用開始し40年近くになるがさらに数十年供用を続けそうだ。強力なF-15はさらに改修を受け敵脅威の進化に対応しているが、イーグルは今後も空の支配者でいられるのか。 答えは、その通り、しかも絶対に可能だ。イーグルは古い機材だがいまでも航空優勢戦闘機として最高の存在だ。現在飛行中の機材でF-15よりほぼ全面的に優れるのはロッキード・マーティンF-22ラプターだけといってよい。それでもF-15Cは全般的に優れた機体でライバル各社もこれは認めざるを得ない。 ただしF-15の相手でもっとも高性能な機体がロシアのSu-35フランカーEだ。さらに高性能機材が開発中だが、実現しても機体単価が高額すぎ各所に出現する可能性は低い。Su-35は世界各地での脅威になっていないが、普及の可能性がある。インドネシアが同機導入を決定したとの報道があり、中国が購入にむけて交渉したこともわかっている。 Su-35はあなどれない戦闘機であり、多くの面で改修済みF-15の性能と同等あるいは凌駕する。運動性能ではSu-35はF-15Cの最高速度よりわずかに低いが加速では強力なサトゥルン・イズディエ117S双発(推力各31,900ポンド)にものをいわせてイーグルを抜く。搭載兵装が少なければ、アフターバーナーなしで超音速飛行できる。 高高度で超音速に加速することが同機の大きな利点となる。F-15Cも鈍…