2016年9月25日日曜日

日曜特集 B-21名称募集にこんな応募が....米空軍隊員の考えは多様です



アメリカ文化の広がり多様性を物語るようなエピソードであり、空軍という軍組織でも隊員はいろいろな価値観を持っていることを伺わせます。かつて航空自衛隊でも機体愛称をつけておりF-104が栄光だったりした時代があったのですが定着せず中止になりました。今回、F-35一号機に航空自衛隊内部に限り愛称を公募したらどんな結果になるでしょう。その応募こ組織文化を反映するものになるはずです。一部よくわからない名称もあり、ご存じの方は教えて下さい。

War Is BoringWe go to war so you don’t have to

Here Are the Names the Air Force Didn’t Pick For the B-21 Raider

Bomber McBombface didn’t make it

by JOSEPH TREVITHICK
9月19日のこと、101歳の退役中佐リチャード・E・コールは有名なドーリットル日本爆撃隊(レイダーズ)の生き残りの一人でジミー・ドーリットルの副操縦士を務めた人物でB-21を「レイダー」と命名した。
高齢の元中佐が数千におよぶ名称提案すべてに目を通すなくてよかった。
四ヶ月前に空軍は異例な決断で空軍隊員に爆撃機名称をインターネットで広く集めることとした。レイダーは4,600件を超える応募で重複を除くと2,100件の名称から選ばれたものだ。
その後空軍は名称候補を15件に絞ったとしていた。コールが発表したのは空軍協会主催の年次大会の席上だった。
本誌は情報公開法でその他の候補内容の開示を求めていたが9月21日に空軍から完全な一覧表が示された。
多くの提案が真面目な内容で空軍の伝統や歴史にふさわしいものだったが、ふざけたものや侮蔑的な名称もあった。空軍広報部門のアン・ステファネックは上位15件の名称を教えてくれた。
アルファベット順にならべると、ブーメラン、ゴースト、ホライゾン、ルメイ、リベレーターII、ミッチェルII、ナイトフューリー、フェニックス、レイダー、シャドウ・フォートレス、スティングレイ、ヴァルキリー、ヴィクトリー、レイス(幽霊)、ゼウスIIであった。
中にはなるほどと思える候補もある。カーティス・ルメイ大将の名前は物議を醸し出しそうだが、その名前はステルス爆撃機としての血統を思わせる。同将軍が核爆撃機の基礎を1940年代50年代に作った。リベレーターとミッチェルの各初代は第2次大戦に米空軍力の象徴として北アフリカ、欧州、太平洋の各戦線で活躍した。
A B-25 Mitchell flown by the Doolittle Raiders takes off from the USS ‘Hornet’ to attack Tokyo in 1942. ‘Mitchell II’ and ‘Raider’ were both on the list of B-21 names. U.S. Air Force photo
空軍は明らかに過去の時代を想起させる名称を模索したようだ。ノースロップ・グラマンがB-21レイダーを製造するが、競争相手のボーイングにはB-17空飛ぶ要塞からB-52ストラトフォートレスまで米爆撃機として鮮やかな記憶が残っている。
ゴースト、ホライゾン、フェニックス、ヴァルキリーという名前ははるか遠くまで飛ぶステルス爆撃機にふさわしいものがある。B-21の想像図はB-2と同様にブーメランに見える。
最終候補には採用済み名称もある。米海軍はスティングレイを開発中の偵察空中給油無人機につけており、レイスはRQ-170偵察無人機の非公式名称である。
選外となった名称も同様の分類が可能で、自由に関連した名称がある一方、空軍の過去の機材名称からドーントレスII、ドラゴンII、ハヴォックII、フライイングフォートレスIIやファントムIIIの応募があった。空軍隊員はダーク、グローバル、シャドウ、ピース、サイレント、スィフトの付いた名前を多数応募している。
一方で冗談としか思えない候補も挙げられており、Badasswhoopass, Zoomfist, Bomber McBombface, Plane McPlaneface, Stealthy McStealthfaceが見られる。
A B-2 stealth bomber. Air Force photo
アクション俳優のチャック・ノリスは空軍憲兵隊勤務の経験があり、今回の名称リストに含まれる。同様にパット・ティルマン(フットボール選手)やクリス・カイル(海軍シールズの名狙撃者)の名前もある。またユリシーズ・グラントやセオドア・ローズヴェルトの元大統領の名前を提案したものもある。
その他有名人の名前ではレスリング界のスーパースター、ジョン・セナやシンガーソングライターのケニー・ロギンス(「Danger Zone])があり、実在しない人物としてキャプテン・アメリカ、C-3PO、ダースヴェイダーなどがあった。
スターウォーズ映画からはデススター、ミレニアム・ファルコンなどがあり、バード・オブ・プレイを推薦したのはクリンゴン宇宙船(スタートレック)で姿を隠す装置がついていたことからの連想だろう。
商標名もあり、ドリトス、チートスの他ベイコネーター(ダブルチーズバーガー)と言うのはウェンディファストフードチェーンからだろう。確かにB-21初めて極秘ステルスジェット機は三角形のドリトスチップと形状が似ている。
だが何よりもポップカルチャーの流れを組む名前には独創性がない。また、独創的と思える名称には空軍に受け入れがたいものもあった。
優雅さでは劣るA-10ウォートホグの名称での応募も二人からあった。空軍は直線翼で丸鼻の同機を何度となく退役させようとしており、うわべ上はF-35やB-21用の予算を確保するためと説明している。
その他「F-35で金をドブに投じたね、ハハハ」とか「予算を飲み込む空に開いた穴」とか「この機体に使える予算があるのかな」という表現も名称として応募されており空軍の選択への疑問が表現されている。その他「国家債務」とか「この機体がどれだけ税収を食いつぶすかわからないだろう」という案も提案されていた。
その他に「無人機の方がマシだが無駄遣いは好き」というのもあり、空軍が無人機で長い間複雑な関係を作ってきたことを思い起こさせる。グローバルストライク軍団司令官のロビン・ランド大将はB-21を無人機にする案はないと公言している。
「国立保険研究所に予算を回せ」とか「この機のせいでデイドにろくな装備がそろわない」というものもあった。「デイド」とはアル・ウデイド空軍基地(カタール)のアメリカ式ニックネームだ。
2月から空軍は同基地の劣悪な居住環境でたたかれている。この二年間でアル・ウデイド基地から9千名を超える隊員がメディアを通じ、あるいは自らソーシャルメディアで水源の汚染、電気系統の危険などを訴えている。
異色をはなつのは陰謀説に関連した9/11やリベラル派慈善事業家ジョージ・ソロスに関する激烈な内容だ。応募には隊員の氏名をつけて空軍所属であることを示す必要があるのだが、こういった応募をした隊員は氏名を明らかにしていない。■



2016年9月24日土曜日

もし戦わば⑤ J-20対F-16(台湾)、F-15(日本)


日台両国とも主力戦闘機の性能改修を着実に行わないと、中国新型機に対応が難しくなるね、という主張です。中国のエンジン技術が遅れていることが救いですが、長距離誘導ミサイルの登場で空戦の様相が相当変わってきているようです。J-20はむしろ支援機としてのAWACSや空中給油機を緒戦で撃ち落とすのが目的と思っていましたが、日本の防空体制に穴が開けば各地の自衛隊基地へのミサイル攻撃も視野に入ってくるでしょう。

The National Interest


China's J-20 Stealth Fighter vs. America's F-35, Taiwan's F-16 and Japan's F-15: Who Wins?

September 22, 2016


中国軍がわずか四分の一世紀で劇的に進歩している。
中国は米国を標的とした機材に多額の投資をし、アジアの覇権を賭け米軍と対抗する動きを示している。その例が台湾であり東シナ海、さらに緊張が高まる南シナ海だ。装備には議論の種となるDF-21D(「空母キラー」ミサイル)、巡航ミサイル、高性能機雷、潜水艦、無人機等接近阻止領域拒否を狙う装備が目白押しだ。
空の上でも進展がある。特にJ-20新型第五世代戦闘機が注目される。米第四世代、第五世代機並びに日本、台湾他の機材を相手に設計された同機には米国のみならず各国防衛関係が大きな関心を寄せている。
だが戦闘になれば同機はどんな活躍を示すだろうか。台湾のF-16や日本のF-15との対決はどうなるか。そこでカイル・モチズキの以前の記事をお届けする。アジアの空を制するのは誰か。

台湾空軍が相手の場合
  1. 台湾をめぐる軍事優位性のバランスはゆっくりと変動中だ。中華民国空軍の戦闘機部隊が確保してきた優位性は台湾国防予算の減少とともにゆっくりと中国の側に向かっている。
  2. 内戦に敗れた中華民国政府は台湾に逃れた。大陸とは二百マイルと離れないままで台湾が強力な海軍空軍を維持し、中国が貧しいままなら月の裏側に等しかった。
  3. だが現在の中国は貧しさを脱却し富に見合った軍事力を構築中だ。中国は台湾が対応できないほどの機数の軍用機を整備しており、第五世代戦闘機も同時に二型式を開発中だ。
  4. 成都J-20は昇竜の名前で開発はまだ終わっていないが、台湾の安全保障上で最大の脅威といってよい。大型双発でステルス性を兼ね備え長距離飛行が可能なJ-20(各種型式がある)は長距離航空優勢戦闘機となるだろう。
  5. これまでの中国戦闘機は短距離性能のため台湾上空で滞空時間に成約があったが、J-20は大型で機内に大量の燃料搭載が可能だ。そのためJ-20は中国本土の基地から出撃し、台湾上空の戦闘機を排除し台湾空軍を標的にすることが可能だ。J-20のステルス性能が設計通りなら台湾の防空レーダーは同機の追尾に苦労するはずだ。
  6. J-20が搭載するセンサー類一式は新型アクティブ電子スキャンアレイ方式AESAレーダー(現在開発中と推定)や赤外線捜索追尾(IRST)があり、後者でパッシブ方式で追尾撃墜ができるようになるはずだ。
  7. 台湾上空へ飛来すればJ-20は相当の火力性能を発揮するはずだ。昇竜には三箇所の機内兵装庫があり、ふたつが短距離用ミサイル、のこりに中長距離ミサイルを搭載する。航空優勢確立ミッションに投入する際の標準ペイロードでPL-15レーダー誘導長距離ミサイル4発を搭載するはずだ。推進方式にラムジェットも採用しているPL-15の有効射程は95マイルから125マイルだろう。
  8. このJ-20に立ち向かうのが台湾空軍のF-16ファイティングファルコンで獰猛な機種だ。もともと軽量の昼間限定戦闘機としてF-15を補完する存在だったF-16は全天候多用途戦闘機に進化している。機体価格が比較的安くて多彩な任務をこなすF-16は台湾にはいい買い物だった。
  9. 台湾空軍のF-16Aブロック20の150機は1992年発注、1997年から2001年にかけて納入されており、20年近く経過している。ブロック20はAN/APG-66(V)3レーダーでAIM-7スパローおよびAIM-120C7AMRAAM中距離レーダー誘導方式ミサイルを運用する。レイセオン製の電子対抗手段ポッドとプラット&ホイットニーF-100-PW220ターボファンエンジンを搭載する。
  10. 2011年になり、新型F-16を66機の発注が不成約になり米国は台湾とともに導入済み機材の改修に注力し、センサー、航法、武装を改良した。APG-83拡張可能機動ビームレーダーScalable Agile Beam Radar (SABR)が搭載された。これはF-22やF-35のレーダーから生まれた新しいハードウェア、ソフトウェアである。
  11. 台湾はSNIPER ポッドの搭載も検討している。これは空対地精密目標捕捉機能のあるポッドで空対空赤外線相殺追尾にも応用できる。またAIM-9Xサイドワインダーも導入する予定だ。これは最先端のドッグファイト用ミサイルで米軍ではすでに導入済みだ。
  12. 航空優勢ミッションでは台湾F-16はAIM-9Xサイドワインダー4発ととAIM-120AMRAAMを2発搭載するだろう。
  13. では空中戦で勝つのはどちらか。交戦を視程内、視程外で区別してみてみよう。
  14. 視程外交戦ではJ-20がF-16を一方的に撃墜するはずだ。J-20の設計が正しければステルス、高性能レーダー、長距離ミサイルの組み合わせが功を奏するはずだ。F-16搭載のSABRがJ-20を相当の距離で探知する可能性もあるが台湾機で足かせになるのはAMRAAMミサイルがジャミングに弱いことだ。PL-15を搭載し、ステルスに守られたJ-20は理論上はF-16パイロットが気づく前に同機を撃墜しているだろう。
  15. 短距離戦となるとJ-20の操縦性の悪さが浮上するはずだ。F-16は逆に高い操縦性を発揮し、AIM-9Xサイドワインダーミサイルが本領を発揮する。だが長距離高性能視程外ミサイルの登場で有視界内の交戦は相打ちとなる可能性が増えてきた。
  16. このため中華民国空軍はJ-20に手こずる可能性が高い。探知が困難であり、台湾機に先制攻撃を仕掛けてくる公算が高い。そこで考えられる戦術として台湾の山岳部を利用して低高度に機体を待機させることがある。これでJ-20の長距離交戦能力を無意味にできる。また中国のルックダウン、シュートダウン能力はまだ西側水準に達していない。台湾が低周波地上配備レーダーやE-2Tが搭載するUHFレーダーでJ-20探知に成功すれば、F-16で有利な待ち伏せ攻撃をしかけることができ短距離戦に持ち込めば成功の可能性は高い。
  17. J-20の高性能と機体構成は台湾にとって現実の脅威だ。中国空軍の規模と成長する威力の前に台湾は自国上空の航空優勢の確保が一層困難になるだろう。そうなると城塞型の姿勢を採用し、両国がA2AD戦術を採用することになるかもしれない。
航空自衛隊が相手の場合
  1. 日中両国の緊張が高まっており、両国の軍用機が空中で遭遇する事案が増えている。人民解放軍空軍(PLAAF)のSu-27が東シナ海上空で日本機により目撃される機会が多くなっており、日本のF-15が沖縄から緊急発進している。
  2. 空での対峙はもう普通のことになっているようだ。では近い将来にJ-20が作戦投入されたらどうなるだろうか。J-20の供用開始は2010年代末と言われる。
  3. その時点で日本はF-15Jイーグルをまだ運用しているだろう。確かに優秀な機材ではあるが、防衛省は本来ならいまごろF-22ラプターに交替させているはずだった。不幸にも米議会がラプター輸出を禁止してしまい、F-15は後継機種がないままだ。
  4. 日本がF-15導入を開始したのは1981年で、ライセンス生産で三菱重工業が製造し、大方は米国が運用中の機体と同じだが例外が電子対抗装置およびレーダー探知警告装置で米政府がこの2つの販売を拒否した。当初はAIM-9サイドワインダーとセミアクティブ方式のAIM-7スパローを搭載していたが、後者はAIM-120AMRAAMに換装された。M61機関砲(20ミリ)も搭載する。
  5. F-15Jは223機が納入され、8機を事故喪失した。
  6. 日本は2000年代早々から性能改修を開始し、新型赤外線誘導ミサイル(AAM-3およびAAM-5)を搭載し、エンジンを改良し、AN/APG-63 (V)1機械式スキャンパルスドップラー・レーダーやAAM-4Bレーダー誘導ミサイルが運用可能となった。改良型の電子対抗措置や機首に赤外線探知追尾センサーもついて近代化が実現した。しかし、改修は非常に高価で年間10機未満しか作業できない。このため改修が完了したF-15Jはまだ半数未満だ。
  7. 成都J-20は謎の機体だ。中国初の第五世代戦闘機としてまず2011年にその存在が確認された。双発、単座機で前方カナード翼とステルス性能を有するJ-20はF-15Jより僅かに全長が長い。機体は長く幅広で内部兵装庫と燃料タンクに活用している。短距離、長距離双方の空対空戦および空対地ミサイルを搭載する。
  8. J-20のノーズコーンは大きく高性能の電子スキャンアレイレーダーを搭載できるはずだ。長距離で敵目標の捕捉に有効でレーダー誘導ミサイルで攻撃できる。最近完成した試作型では赤外線探知追尾システムと電子光学式目標捕捉装置で空対地攻撃に対応できるようだ。
  9. 正確な任務は不詳のままだ。長距離ミッションを念頭に製造されているようだ。「昇竜」はロシアのMiG-31同様に高速かつステルスの迎撃機として敵の空中給油機やAWACS、偵察情報収集機を撃墜する想定なのかもしれない。あるいは中型爆撃機なのかもしれない。米F-111同様に沖縄や日本国内の各基地を攻撃するための機体かもしれない。
  10. ここで検討したいのはJ-20を長距離対応可能な航空優勢戦闘機と想定した場合で、F-15Jと空戦に入れば勝つのはどちらか。
  11. J-20の機体設計が正しくレーダー断面積が小さいとすれば、F-15Jでは長距離からの探知は困難だろう。またF-15Jにはステルス性がなく-20は容易に日本機を探知できるはずだ。このため視程外戦ではF-15Jに幸先が悪い。ことにJ-20が搭載するPL-15ミサイルがあり、アクティブレーダーシーカーおよびおそらくパルスロケット推進あるいはラムジェット推進となっているはずだ。
  12. 接近戦になればF-15Jが優位に立つ。J-20は推力不足と言われ、F-15の推力重量比が際立つ。またF-15のドッグファイト実績は他に例がなく高推力と操縦性で有利な位置につけるはずだ。
  13. もうひとつ検討してみよう。J-20はまだ試作機の段階で銃はまだ搭載されていない。銃の効用を巡っては今も専門家の意見は分かれるが、接近ドッグファイトではF-15JのM61ガトリング砲が効果をあげるはずだ。
  14. 成都J-10と三菱F-2の比較では接近戦ではJ-10が、長距離戦ではF-2がそれぞれ優位と判定された。航空優勢戦闘機同士の戦いとなると逆転する。中国の歴史上のライバル国を一気に追い抜いて第五世代戦闘機を完成させた事実には主要国が一様に驚いているはずだ。■
Image: Creative Commons/Flickr.

★KC-46の対日販売を米国務省が認可



KC-46も小牧基地に配備するのでしょうか。実機が現れればKC-767との区別が話題になりそうですね。しかし小牧基地にそれだけのスペースがありましたかね。追記)読者の方からご指摘あり、KC-46は美保基地配備になるとのことです。訂正します。

State Department Clears $1.9B Sale of KC-46A Tankers to Japan

By: Valerie Insinna, September 22, 2016 (Photo Credit: Boeing)

  1. WASHINGTON —  米国務省は21日、19億ドルでKC-46空中給油機の日本向け売却を承認し、ボーイングは同機で初の海外販売の実現に一歩近づいた。
  2. 国防安全保障協力庁(DSCA)によれば案件はKC-46A四機、プラット&ホイットニー製4062型エンジン予備一基を含む。日本は運用訓練も契約の一部として受ける。
  3. 各機はALR-69Aレーダー警告装置および小型空中GPS受信機を装着する。ともにレイセオン製で、さらにノースロップ・グラマンのAN/AAQ-24(V)大型機用赤外線対抗装置も搭載する。
  4. 日本は昨年10月にKC-46導入の意向を表明していた。海外販売を模索していたボーイングには初の海外販売成約となった。
  5. KC-46はエアバスA330多目的給油輸送機としのぎを削る商戦を展開しており、軍用実績ではエアバスのほうが多く低リスク選択肢と受け止められてきた。韓国は2015年にボーイングを退けA330MRTTの採用を決めている。
  6. アジア太平洋の同盟諸国は米政府に装備提供と訓練実施を求めて中国、北朝鮮への対応を急いでいる。対外軍事販売は米議会の承認が必要だが 今回の案件は議会を難なく通過するだろう。日本との軍事上の密接な関係があるためだ。この点はDSCAも声明文で強調している。「今回提案されている売却により日本の太平洋地区における安全保障活動能力が強化され、米国の主要同盟国たる日本の防衛体制も向上します」
  7. DSCAは今回の契約に付随した見返り合意内容 offset agreementsはないとしている。
  8. 米空軍はKC-46を179機調達する。■


2016年9月23日金曜日

★もし戦わば ④  F-35対 中国J-31、ロシアSu-35、そしてイーグル最強のF-15SAの勝利の行方は?



F-35を前面にたてた作戦ではこれまでの機材の場合と相当異なる様相になることが想像されます。しかし問題は何でもかんでも戦闘任務をこなさなければならない同機がどれをとっても中途半端な戦力になりそうなことで、今後数十年に渡り西側防衛体制で頭痛のたねとなるでしょう。

The National Interest


America's F-35 Joint Strike Fighter vs. China's J-31, F-15SA and Russia's Su-35: Who Wins?

September 20, 2016


ここ数十年で最も議論の対象になった兵器体系が米F-35共用打撃戦闘機で論議の種となっている。理由は明確だ。供用期間通じ1兆ドル超の事業経費、戦闘のあり方を根本から変える技術革新、ゆくゆく第四世代機に取って代わる期待も大きい。
F-35が戦闘に投入されたらどんな活躍をするのだろうか。たとえばF-15最新型にどこまで優勢なのか。中国の新型ステルス戦闘機に対してはどうか。また、ロシアの最新第四世代機Su-35が相手なら?
そこでデイヴ・マジュンダー(TNI防衛デスク)にそれぞれの予想を尋ねてみた。以下の記事を楽しんでもらいたい。執筆は数ヶ月前であると申し添えておく。

1) J-31対F-35
瀋陽J-31戦闘機の詳細情報が最近入手できたが、ロッキード・マーティンF-35に類似しているのは外観だけでなく空力学的性能も同等だとわかった。だが真の問題は中国がレーダーやエンジンのようなサブシステムをどこまで完成させているかだ。また中国が各種技術内容を機体と統合できているのかも疑問だ。

外観上はJ-31は双発にしたF-35クローンと言っても通用する。中国がJSF技術を盗んで同機を開発したと見ていい理由がある。ゆくゆくは米側戦闘機と互角の実力になるのか。「最終的には中国は米第五世代戦闘機と同等の性能を手に入れるでしょう。産業スパイ活動は今でも活発です」と米軍航空関係者が昨年記者に語っていた。

だが一対一では中国機はF-35と同等の性能を得る必要はない。中国の狙いは米側に打撃を与えて同機投入の代償を高くすることだ。あくまでも仮説だがF-22が中国J-11フランカーを相手にすれば撃墜30対1で優勢になる。だが戦闘投入可能なラプターはわずか120機。F-22もJ-31あるいはJ-20が相手なら優勢は3対1にまで低下する。つまり米軍は損耗率を意識せざるを得なくなる。「J-31やJ-20が出てくれば、3対1の撃墜率でも米側には高い代償になる」と米空軍高官がやはり昨年記者に語っている。

J-31の弱点がエイビオニクスであり、レーダー、赤外線探追尾装置、データリンクやデータ融合の分野である。同機は単独行動を前提とした機体であるが、各種センサーで集めた情報を融合することは極めて困難だろう。F-22でさえLink-16のデータを機内センサーに融合させるのはインクリメント3.2Aソフトウェア更新まで待っている。ここにF-35開発日程でロッキードが大きく遅れた理由があり、空軍がソフトウェア問題を一貫して懸念している理由でもある。

中国産業界がJ-31生産に成功できるかとの疑問が残る。ステルス機の製造では公差が低いのが特徴でF-22の場合は1インチの一万分の一の誤差しか許容されていない。F-35は更に厳しいといわれる。中国がここまでの誤差の精密仕上げをした実例がないこと、中国が国産ジェットエンジンで信頼性の高い製品を完成させていないことから、中国が米第五世代機の水準に追いつくまでにはまだ時間がかかるだろう。

J-31が技術面でF-35の水準に到達していないとしても中国が力を入れている分野がある。長距離ミサイルでPL-15の存在が確認されており、ヨーロッパのメテオ視野外攻撃ミサイルと類似している。ただし中国版はラムジェット推進方式で極めて長距離の有効射程と最終段階での目標捕捉能力を引き上げており、AIM-120 AMRAAMを凌ぐ水準にしている。AMRAAMのロケットエンジンは数秒間しか作動せず、目標捕捉方法は通常のミサイルと同じだし、AMRAAMはデジタル無線周波数メモリーによるジャミングの妨害を受けやすいという弱点を抱え,後継機種が必要とされている。

航空戦闘軍団(ACC)はこの問題を深刻に受け止めており、空軍上層部はここ数年内情を訴えてきた。「PL-15の射程を考えるとこちら側には対抗策が必要だ」とACC司令官カーライル大将がFlightglobalに語った。

2)F-15SA対F-35
ボーイングF-15Aの初飛行は1972年7月で、イーグルは究極の航空優勢戦闘機となった。高速で高高度を飛び、機動性が高く、APG-63パルスドップラー・レーダーを搭載した同機に対抗可能な機種がソ連になかった。他方で同機のもともとの製造メーカーのマクダネル・ダグラスは同機を多用途戦闘機に発展させF-15Eストライク・イーグルが生まれた。航空優勢用のF-15Cと攻撃を重視するF-15Eは今後数十年に渡り米空軍装備として残るが、サウジアラビアがイーグルの最新高性能仕様を発注している。この最新型はロッキード・マーティンのF-35と互角にわたりあえるのだろうか。

サウジアラビアは新造F-15SAを84機と現有ストライク・イーグルの性能改修キット70機分を発注した295億ドルの巨大商談は2011年11月に成立し、当時は米史上最大の軍事販売となった。その後ボーイングは性能向上型を開発テストし、ジェネラル・エレクトリックF110エンジン双発とし、プラット&ホイットニーF100を採用しなかった。同社は納入の準備が整い、今年4月にサウジ向けの1号機がセントルイス(ミズーリ州)工場からロールアウトしている。

F-15SAで最大の改良点はフライバイワイヤー操縦システムで、これまでのイーグルはハイブリッドのコンピュータによる機体制御を採用していた。フライバイワイヤーの採用でボーイングはこれまで使えなかった主翼下外側ハードポイント二箇所を再活用できるようになる。一番外側のハードポイント一号、9号に武装を装着すると機体安定度に問題があったのだ。

それ以外にF-15SAは高性能APG-63 V.3アクティブ電子スキャンアレイ(AESA)を搭載し、今後の顧客にはより高性能のAPG-82も提供する。米空軍のストライク・イーグルが換装中のレーダーだ。F-15SAではBAEの高性能デジタル電子戦システム(DEWS)も搭載し、デジタル無線周波数記憶ジャミング能力が備わる。

このデジタル装備は周波数帯域を連続探査し探知可能性が低い(LPI)電子信号も見つけることができる。(F-22とF-35ではLPI技術で自機の出す電子信号を隠している) さらに干渉型アンテナは現行型より正確な方位測定が可能だ。

DEWSの性能はF-22やF-35の搭載する電子支援手段装置に匹敵するものだろう。元は同じ技術なのだから。米空軍の現有ストライク・イーグルよりはるかに高性能だ。米空軍ではイーグルにパッシブ・アクティブ警告残存装置(EPAWSS)が搭載されるまでは匹敵する性能は存在しない。

F-15SAではロッキード・マーティン製のAN/AAS-42赤外線探知追尾装置もついている。レーダー、赤外線探知追尾装置、電子戦装備がそれぞれ得た情報を融合し、明確な像を示す点でF-22やF-35と匹敵する内容だ。像はF-35同様の大型カラーディスプレイに表示し、前席後席で見ることができる。搭乗員両名は共用ヘルメット装着型指示出し装置をつける。このすべてでF-15SAは極めて強力な多用途戦闘機となり、米国が製造した第四世代戦闘機で最強だろう。

だがこれでF-35と堂々と対抗できるだろうか。長期的に見ればF-35は戦闘機市場で競争相手のない存在となるはずで、西側では特にそうなる。ステルスは大きなセールスポイントで高性能ロシア製中国製地対空ミサイルの普及を見越している。さらにF-35には米国政府の後ろ盾もある。だが短期的に見れば、ボーイングはF-15をお金持ち国に売る商機がある。高性能長距離ジェット機が必要な国は多く、イーグルの高価格に抵抗のない相手だ。そうなると中東とアジアが有望で特にF-35が手に入れられない国が狙い目だ。

だが忘れてはいけなのは戦闘機導入では機体性能や軍事要求を満たすことよりも地政学が重要となることだ。ある機種を導入することで他国と戦略的同盟関係が生まれる。たくさんの国がペンタゴンの装備とつながろうとすると高級店のように高価格な機体とともに高額の整備費用を負担することにつながる。

3)Su-35対F-35

ロッキード・マーティンF-35共用打撃戦闘機はゆくゆくペンタゴンの戦術戦闘機部隊の主力の座につくはずだが、高価な第五世代戦闘機を難なく運用できる国ばかりではない。

ロシアや中国でさえ第五世代戦闘機のみで編成するつもりはないようだ。かわりに当面はスホイSu-27フランカー航空優勢戦闘機の改良型があちら側の戦術航空機材の中心となるだろう。極めて高性能なフランカ-派生型がSu-35で、エイビオニクスが大幅に改良され、エンジン、機体構造も同様だ。今後数年間で最新のフランカーEが世界各地に広がりそうだ。

フランカー各型が世界各地に拡散することに対抗して米空軍、海兵隊ならびに限定的ながら海軍はF-35各型を頼りにせざるを得ない。もともとF-35が航空優勢の確保を念頭に作られた機体ではないこともあるのだが。F-35は空対空戦でも十分な実力を持っているとは言え、攻撃機の性格が強い。もっともペンタゴンは同機は万能機だと主張しているが。

ではF-35の4機編隊がやはり4機のSu-35と対決したらどうなるか。一番考えやすいのはF-35編隊は針路を変更し、F-22ラプターやF-15Cの助けを求めるだろう。そうしながらF-35編隊は本来の標的探しに戻るはずだ。

だが歴史で明らかなように、戦争では多くの場合、最適な解決手段が選択可能なわけではない。もしF-35だけで対応することになれば、Su-35とは互角の戦いになるだろう。ただしうまく装備を活用出来ればだ。F-35のパイロットはステルス、各種センサー、さらに巧妙な戦術を駆使し、F-35の強みを活かしつつ弱点をつかれないようにするだろう。つまりステルスとセンサー能力で視界外から的編隊と交戦し、視界内での戦闘は避けるはずだ。F-35が弱点を露呈するからだ。

ラプターは最初から空対空での勝者を目指し高性能となっているが、F-35は事情が違う。ラプターはステルスと高硬度超音速巡航飛行(マッハ1.8超)が可能だ。これに対しF-35はアフターバーナーまで使ってマッハ1.6が精一杯である。またF-22には近接有視界内ドッグファイトでの機体制御が極めて優秀で旋回率、旋回半径、迎え角、高エネルギー性能を全高度帯で発揮する。

ラプター四機編隊は超音速巡航飛行を高度50千フィートで行い、空戦の主導権を自由に発揮できるが、F-35は低速低空飛行でうっかりすれば高性能敵機への対応を迫られる事態にもなりかねない。

さらにF-35ではAIM120空対空ミサイルに十分な発射エネルギーを与える高度速度が確保できない。ラプターはこれが可能で、JSFが発射するとミサイルは有効射程が短くなる。またF-35が搭載できるミサイルの本数は少ない。これは敵のデジタル無線周波数記憶型ジャマーによるAMRAAMへの妨害を考えると困った問題だ。

接近戦になるとJSFにはラプター同様の機体制御は期待できない。F-16やF/A-18にも劣る。どうしてもドッグファイトになれば、米F-35パイロットの技量と経験を使い撃墜を免れるしかない。F-35のステルス性は兵装を機内装備した場合のみ有効だ。AIM-9X視程外ミサイルは搭載できない。これが将来搭載可能となればそれだけの価値はある。F-35パイロットはどんなことをしても接近戦を避ける必要がある。

そうなると米側の統合航空部隊指揮官(JFACC)がF-35部隊に航空優勢ミッションを割り当てる可能性は極めて低い。他の機材が使える前提でだ。だがラプターが少数機しかなく、F-15Cも減耗していくことを考えるとJFACCとしてもF-35に航空優勢確保を命じざるを得ない事態が生まれるだろう。ただし、アメリカの空軍力が世界各地で直面する本当の脅威は敵航空機材ではなく敵の高性能統合防空装備となるはずだ。■



2016年9月20日火曜日

★B-21の名称はレイダーに決定、有人運用が基本となる

ドゥーリットル爆撃隊の生存者はついに一人になり、命名式に参加できたようです。レイダーとは空軍にとって、米国人にとって特別の意味があるようです。

Air Force Wants to Keep ‘Man in the Loop’ with B-21 Raider

Image via U.S. Air ForceImage via U.S. Air Force
POSTED BY: HOPE HODGE SECK SEPTEMBER 19, 2016


B-21が選択的に有人操縦機になるとの観測は誤りだったようだ。

空軍長官デボラ・リー・ジェイムズが新型機の呼称をレイダー Raider と発表したのと同日に空軍グローバルストライク軍団司令官が同機にはパイロットを無期限に登場させると発言している。

「有人機として運用する」とロビン・ランド大将は空軍協会年次大会の席上で19日発言した。

ランド大将は単価550百万ドルの長距離戦略爆撃機は無人運用の支援機材と運用するとも発言したが、レイダーの無人運行も将来的には可能性があるものの、有人運用の利点を強調した。「ヒトが介在している方がいい。パイロットとして女性もいいね。とくにこの機は核運用もしますから」

一方で空軍迅速戦力整備室のランドール・ウォルデンは将来の変更の可能性は残してあると発言。「無人機運用の基本的な要求内容はすでに出ている。問題は実現するタイミングです」

同機は老朽化進むB-52やB-1の交替が期待され、空軍は初期作戦能力獲得を2020年代中頃と見ている。

名称のレイダーは第二次大戦中のドーリットル東京爆撃隊にちなむもの。ジェイムズ・ドーリットル中佐以下の各機は1942年に東京他で工場、軍事施設攻撃を真珠湾攻撃の後で実施した。■


2016年9月18日日曜日

★★現状と米空軍の楽観的な見方があまりにも乖離しているF-35テスト状況。実戦投入は当面不可能な状態



機体が揃っても戦場にこのままでは投入できない.....とにかくIOC宣言で早く戦力化を実現したい米空軍、巨大すぎて潰せないことをいいことに管理しきれていないロッキードはペンタゴン内部から正直なコメントが出て関係者は困惑しているのでしょう。でもどちらが正しいのか。これから時間が経つとはっきりしてくるでしょう。今回の指摘事項にはこれまでお伝えした内容と重複する部分と実際の運用部門でないとわからない新事実も含まれています。米空軍、ロッキードもここまで来るとほとんどフィクションの世界を信じるしかないのでしょうか。まだ自殺者が出ていないのが不思議といえば不思議ですが。ギルモアメモが正しいとすれば関係者の精神健康はおかしくなっても不思議はありません。むしろ西側の防衛がこの機体のせいで大きな後退とならないように祈るばかりです。逆にロシア、中国等は同機の評価をする良い機会でしょうね。

We go to war so you don’t have to
The F-35A. U.S. Air Force photo

The F-35 Stealth Fighter May Never Be Ready for Combat

Testing report contradicts the U.S. Air Force’s rosy pronouncements

by DAN GRAZIER & MANDY SMITHBERGER
F-35はペンタゴン史上で最高額の調達事業となったが日程の遅れ、大幅な予算超過やぱっとしない性能評価に苦しまされている。
米空軍が8月に空軍向け機材は「戦闘準備完了」と宣言し、報道の大部分は事業が曲がり角へ到達したと大々的に書き立てたがペンタゴンの試験評価トップが出した文書は空軍によるテスト結果を元にしつつ宣言は時期尚早だったとしている。
作戦テスト評価部長マイケル・ギルモアの出したメモは痛烈だ。F-35は「成功からはずれたコースにあり、ペンタゴンが4,000億ドル支出したブロック3Fの性能をフルに引き出すこともこのままだたと失敗する」
メモは16ページに渡り、まずBloombergが報じた。内容は同事業のトラブルがどこまで深いかを示し、全納税者が期待する基本性能でさえ実現できていないと述べている。
ペンタゴン試験評価部はF-35は戦闘に出せない、「想定ミッションをこなせず、現存する脅威対象に対抗できないため」としている。
現状のままではF-35は戦闘空域から離脱し他の機体の助けを求めるしかない。なぜなら敵脅威の位置をつかみ、回避し、目標を捕捉し敵戦闘機と交戦する能力に欠陥があり、搭載兵装が限定(爆弾二発、空対空ミサイル二発)されるため他機の支援が必要だからだ」
メモでは事例を上げてF-35Aは現行機種より能力が劣るとし共用事業推進室や空軍将官が出してきた好意的評価の数々は虚偽であったと明確に指摘している。
そうなると航空戦闘軍団司令官ホーク・カーライル大将が最近の記者会見で発言した内容や共用事業推進室長クリストファー・ボグデン中将の議会内証言はメモ内容と真っ向からくいちがうことになる。
「F-35Aは全装備中で最も強力な存在になる。なぜなら現行機では不可能な場所にも進出して現代戦に必要な性能を発揮できるからだ」とカーライル大将はIOC発表時に述べていた。
だがギルモアはこれは事実ではないとし、空軍も事実を先に知っていた証拠があるという。
空軍は戦闘能力獲得の宣言の前に評価を実施している。今回の作戦テスト評価部長メモでは空軍の事前評価テスト結果と全く同じ結論が得られたとしF-35の性能不足を残酷なまでに暴露している。
議会、国民が同機の欠陥を知る事に至ったのは議会が第三者試験機関の設置を1983年から義務化しためという事実は重要だ。現部長はどこにも所属せず誠実な人物だ。
F-16 がF-35 のそばでフレアを発射。オランダにて。. Frans Berkelaar photo via Flickr

限定付き戦闘能力

空軍は議会に対し初期作戦能力(戦闘態勢完了)の根拠は現行F-35A(ブロック3i)で基本ミッション三種類が実施可能になったためとしている。近接句空支援、航空阻止並びに限定付き敵防空体制攻撃だ。
各軍は新型F-35を連続「ブロック」の形で受領する。各ブロックで先のブロックを上回る性能を実現する。空軍が今回戦力宣言した機体にはブロック3iという暫定版が搭載されブロック2Bが使っていた時代遅れのコンピュータを新型に取り替えている。一方でブロック3F開発が遅れており、この搭載で契約上の戦闘能力をすべて実現することになっている。
米空軍の現行仕様では長距離空対空ミサイルは二発しか搭載できず(ドッグファイト用の短距離熱追跡ミサイルは搭載しない)地上攻撃用の爆弾は二発のみとなる。兵装搭載がここまで成約されたのはソフトウェアの不備のせいであり、機体にはもっと多くの種類の兵装搭載の余地がある。
.ただしこれ以上の兵装は外部搭載する必要があり、航続距離とステルス性能が下がることになる。
次に控えるソフトェアのブロック3Fは開発で現在大きな問題に直面している。2001年に多様な武装を搭載する想定があったが、F-35をこのために作戦テストするのはまだ先のことであり、現行機材には大きな影響は生まれていない。
そこで当面は現行F-35を戦闘に投入するとしても(作戦テスト評価部長メモは明確に不可能とする)、搭載可能な弾薬類が限定されることでF-35のフライトは短距離限定となるだろう。
もう一つの根本的欠陥は機関銃が使えないことだ。ブロック3i 機には機関銃運用はできない。なぜならブロック3Fで初めて稼働可能となる予定でこのソフトウェア開発は完了していないためだ。この事実はすでに多方面で報道されている。さらに最新型ヘルメットが銃の照準を合わせる唯一の手段だ。
最新の作戦テスト評価部の報告書では機関砲で別の問題があると指摘している。空軍のF-35Aについてで機関砲を内部搭載するのは同型のみ。(海兵隊、海軍仕様は機体下部に外部搭載する)
F-35Aのステルス性を確保するため、内蔵機関砲は扉の下に装着し、この扉を発砲時に開閉する。空軍はF-35Aによる初の機関砲射撃の映像を誇らしく公表した。だがドア開閉で機体がわずかに方向を変えることが判明した。ドアの抗力によるものだ。これで機関砲射撃が命中しなくなる可能性が十分ある。
作戦テスト評価部長のメモではこのドアが原因の照準エラーは「正確な射撃性能を定めた仕様の許容範囲を逸脱する」としている。一方、空軍のF-35が搭載する銃弾は181発とF-16の511発、A-10の1,100発と大きく差がある。戦闘では一発の意味は大きい。

2,000ポンド JDAM爆弾を投下するF-35A in 2012. Photo via Mark Jones, Jr. / Flickr

F-35の近接航空支援能力で自軍地上部隊が苦しむ


将来の近接航空支援をめぐる議論はまだ続いているが、たしかなことがひとつある。F-35は地上部隊支援の実施がまだできず、永久にできない可能性を示す理由も多数ある。
作戦テスト評価部長メモではF-35がCAS任務に適しているとの意見を根本から揺るがしている。F-35は敵防空網の効率が高い場所での近接航空支援の実施が期待されステルス性能は必須だ。
だがCASが求められる戦闘は通常は敵防空体制の場所では展開されない。メモでも近接航空支援は低防空脅威体制で実施されるのが通例と指摘する。これは同機の近接航空支援は不可能と言っているに等しい。
近接航空支援の議論は空と陸の双方から考えるのが大切だ。
航空部隊は地上部隊と相互に支え合う。近接戦闘が始まるまでに敵の防空体制が無効担っている前提だ。また敵軍も地上戦闘に忙殺され、高性能ミサイルは戦闘地域に持ち込んでいない前提だ。なんといってもミサイルは装甲がなく、移動に時間がかかり、再補充が困難だからだ。
F-35のCAS実施能力は極めて限定されたままだ。
作戦テスト評価部長メモでははっきりと「F-35Aはブロック3i仕様では数々の制約が加わり、CAS任務の効果は現状のF-15E、F-16、F-18やA-10の水準に及ばない」としている。
前述したがF-35Aは「初期作戦能力」ありと認定されているが、爆弾は二発しか搭載できず、しかもこの爆弾の威力が大きすぎるため近接戦闘では友軍の被害を恐れ投下できない。CASでこの爆弾を投下した場合、機体は即座に基地に帰還し再装填して再び戻ってくる必要がある。
F-35Aが使用する基地は戦線から離れた地点となる公算が大きい。というのは、8,000フィート長のコンクリート滑走路に加え膨大な支援装備が必要だからで、このためCAS任務での対応が遅くなる。
友軍地上部隊支援に機関砲が使えないことが痛い。F-35に実用水準の機関砲が搭載されるのは2019年の予定だ。
機関砲はCASではロケット弾より効果が大きい。(F-35Aでは今のところロケット弾は搭載していない) とくに「危険度が高い接近」状況における交戦でこのことは確実だ。敵が友軍に極めて近いところまで進出している状況のことだ。
F-35Aで搭載可能な爆弾二種類のうち小型のGBU-12は500ポンド爆弾で高度250メートル地点から投下した場合友軍が被害を被る可能性は10パーセントと軍のリスク試算表は示している。大した数字に見えないかもしれないが、歴史をひもとけば戦闘の大部分は100メートル以内で発生している。
もしF-35AがCAS任務に投入されるのであれば、我が地上部隊に接近してくる敵には150メートル以上も余裕が生まれることになる。つまり空からの攻撃を恐れずに行動できる範囲だ。
機関砲が有効に使えればこの問題は解決する。F-35は25ミリ機関砲一丁を搭載する。同機関砲の安全リスク距離は100メートル。もちろん安全距離は機がどれだけ正確に飛行し、照準を合わせるかで変わる。
作戦テスト評価部長のメモにあるように機関砲の砲口扉を開けるだけで機体は一方向へ引っ張られ、弾丸が友軍ノ一する手前に落ちるあるいは敵陣の背後に着弾する可能性が残る。
だがこれはあくまでもF-35が戦場上空で十分な時間滞空し、必要とされるときに爆弾投下や銃撃を加えることができる前提だ。F-35は燃料消費が大量との悪評が高く空中給油機がなければ地上部隊用の滞空は不可能だ。
メモでは「F-35の燃料消費量は高く、空中給油の燃料搬入量が低いため給油時間が長く、結果として待機時間が短くなる」としている。
.残念ながら地上部隊は空中給油や再装填が終わるまで待ってくれない。燃料消費量が多いことと機体抗力が大きいことでF-35は行動半径が短く、現場滞空時間は短い。
各型F-35が共通した問題を抱えており、短距離でしか有効性を発揮できないため、対策として給油機に戻る機体があれば別の機体を戦場上空に滞空させることがある。だが、整備陣がF-35を飛行可能状態に保つことで問題があるとすでに指摘があり、同時にローテーション運用が可能となるだけの機数を確保できるようになるか疑問だ。
現状のF-35出撃率でこの問題がすでに浮上しており、今のところF-35の飛行は5日に一回程度にとどまっている。
いいかえるとF-35を12機で運用する飛行中隊がアフガニスタンやシリアに進出すると、二機一組のミッションを一日に一回実施して全国を対象にするのがやっとということになる。
F-35As. U.S. Air Force photo

データ融合のはずがパイロット負担増に

広報部門や「専門家」から広くアメリカ国民にお金がF-35で無駄になっていないとし、同機には機内センサーが集めるデータと他機のセンサーや地上配備センサーを統合する能力があると宣伝している。

これをデータ融合と呼び、各F-35の搭載するレーダー、ヴィデオカメラ、赤外線シーカー、パッシヴ電子戦受信機で敵位置を突き止め、空中地上の敵脅威を把握する。
F-35の売りの一つとして搭載コンピュータで機内外のセンサーが集めた情報を統合し、センサー情報を一つにまとめて表示するとしている。(既存機種ではセンサーごとに情報を表示している)
単一表示を即座に編隊僚機と共有することで全員が正確かつ確実な標的情報や脅威環境が周囲にあることを認識でき、無線による音声のやり取りで時間を取られることなく、迅速に行えるとしている。
これはそうありたいという姿であって、実際にはF-35では自機のデータを管理統合するのにも苦労し、ましてや僚機や偵察機とのデータ融合はできていないのが現状だ。
テストパイロットからはF-35でセンサーをすべて作動させると実際と違う結果が表示されるとの報告が上がっている。レーダー及び赤外線センサーを同時に作動させ敵機一機を探知すると、2つのセンサーがヘルメット内画像へ敵機二機として表示する。地上標的を相手にしても同じ現象が発生している。
そこでテストパイロットはセンサーは一つだけ作動させて無駄な探知結果を消去している。作戦テスト評価部長によれば「これでは戦闘に役立たずだ。多数の探知手段から結果をまとめて正確に追尾をし、状況認識度を引き上げ敵を突き止め交戦する原則にも反する」としている。
F-35各機のコンピュータが戦闘空域で何が発生しているかを把握するのに苦労するのでは話にならない。だが間違った標的情報を複数のF-35がデータを複数機材データリンク Multi-Aircraft Data Linkで共有すれば問題を複雑化するだけだ
F-35最大の利点とされてきたものが期待値に達していないだけでなく、パイロットの負担を増やしているのだ。
整備員がデバイスをF-35に接続する。U.S. Air Force photo

ロジスティックスのソフトウェア問題

もう一つの問題hが自動ロジスティックス情報システムAutonomic Logistics Information Systemと呼ばれる大規模コンピュータシステムでミッション運用保守整備診断保全日程部品発注をすべて自動化する構想だだが厄介なALISが頭痛の種になっている
アップデート版ALIS 2.0.2は米空軍の初期作戦能力獲得宣言と同時に供用開始のはずだったが、実際はIOC時点でも新バージョンはまだ完成していない。ロッキードがプラット&ホイットニーの独自エンジンコンピュータデータシステムをALISに統合できていないためだ。
ALISは機内と地上のコンピュータをつなぎ、ソフトウェアで世界規模のネットワークを形成し、F-35の毎回のフライトで飛行経路、標的、脅威データをアップロード、ダウンロードし保守整備問題を診断し、必要な補修整備を整備陣に指示し、部品発注し、部品装着状態を管理し、機体の改修履歴を見ながら整備陣に予防保全を行わせる。コンピューターコードは24百万行に及ぶ。
同時にF-35配備基地には大型ハードウェアの配置場所が必要になる。最新のALISハードウェア構成は当初よりは小型化し使いやすくなっているが、それでも移動時には立ち上げに数日かかる。このためF-35は簡単に配備展開するのが難しく、作戦運用上で間に合うのか疑問の声があがっている。
たとえば各機のデータを新型ALIS地上コンピュータへダウンロードするには24時間が必要だ。このためF-35を新地点に移動させるとデータ転送だけで丸一日が無駄になる。かつ、データアップロードは一度に一機しかできない。ということはヒル空軍基地所属の最初の「実戦」飛行隊12機を戦闘任務に投入する場合は飛行隊全体の整備活動をALISで開始するまで2週間が必要となる。

ALISのアップロード・ダウンロードでは最高機密のミッションデータを取り扱うため、ALISコンピュータは特別警護施設に格納されており、移動用コンテナー施設の一部となっている。
さらに前線配備施設は大掛かりなことに加え、海外の戦場では民間契約企業に設置運営を任せることになっている。ロッキード・マーティンから業務委託を受けた業者が機体からデータをALIS施設へ転送する。プラット&ホイットニー社関係者もエンジンデータを飛行後点検整備のため転送する必要がある。
開発期間中ならいいが、戦闘現場でこのような仕組みを動かすと配備の邪魔であり、基地選定も民間業者の安全を考慮すれば自ずから限定されてしまう。つまり前線から遠く離れた地点となり、緊急時の対応に時間がかかり、ただでさえ数が少ない空中給油機の出番が更に増えてしまう。
兵装扉を開放したF-35A U.S. Air Force photo

今後の戦闘投入への不安

事業では戦闘対応可能なF-35をブロック3Fとしてシステム開発実証段階(2018年末期限)の終了までに準備するのが狙いだ。

ギルモア部長のまとめでは一部では簡単なフライトテストなど進捗が見られるが、ペースは予定から大幅に遅れ、ブロック3Fのテストが予算内期間内に完了するのは絶望的とする。またフライトテストでこの部分が一番重要な点なのだ。
ギルモア試算では開発テストフライトは最低でもあと一年必要で「予定したテスト項目で新規性能を確認し、数百件残る不具合点を改修する」のだという。
となると2018年までの運用テスト完了は無理だ。
事態をややここしくしているのはこの重要な時期でテスト要員が現場を去っていることだ。テストセンターの離職率は20%近くになっていると運用テスト評価部長はまとめており、交代補充がないと指摘。
ギルモア部長からは整備要員含む関係者の一時解雇も始まっていると指摘があり、技術者やデータ解析者も例外ではない。一時解雇を見てまだ仕事があるスタッフもいち早く次の仕事を探している。
そうなると統合テストセンターに多くの作業が残る中で人員不足が大きな影響を出すと指摘。
管理の不手際さが露呈した形だ。JSFの開発完了まで道は遠いが、関係者は適切な予算配分を図るよりも将来の調達予算増額に熱心なようだ。
JSF関係者としてロッキード・マーティンと政府の双方から繰り返し低率初期生産から脱却の希望が表明されている。議会には465機の一括購入を求め、巨額の前金確保を米国並びに海外軍事パートナーから2018年開始を想定し要望している。
にもかかわらず人員増員や飛行時間の追加の要望は表明されていない。開発をこれ以上長引かせないためにもこれらの手当が必要なはずだが。
生産増となれば修正手直しなければ配備できない機数もそれだけ増えることになる。
米会計検査院は初期製造機を対象に開発テスト期間中に見つかった結果を修正するのに17億ドルが必要と試算している。その分の費用が今後調達されるF-35に上乗せされる。
現時点で175機が運用可能となっている。
2017年にペンタゴンは80機を調達し、2018年は100機を導入する。355機の機材がそろっても戦闘に投入できず、開発、運用両テストで見つかる問題の修正作業に回される。(さらに作業内容の効果を確認するテストも必要だ)
作戦テストと評価は2021年までに完了する気配がない。つまり355機が戦闘遂行可能となるのは採炭で2023年で、2024年あるいは2025年になる可能性は十分ある。言い換えれば355機(これに加えて2018年以降に完成する機体すべて)が戦場に投入されるのはあと7-9年後ということだ。
新問題が浮上すると日程と費用は大きく影響を受ける。現時点で完成済み機材で大規模な欠陥が見つ勝った場合の予算は準備されていない。
開発テストよりも生産準備に予算を当て増産を狙えば各軍と納税者の手元に数百機の運用不能機材が残るだけだ。国防総省には製造ずみ各機を戦闘可能に変える予算がない。各機の使い道は部品取りしかないだろう。
不活性GBU-31爆弾を F-35A に搭載する。アイダホで。. U.S. Air Force photo

今後のテスト体制が不確かだ

最も心配されるニュースは空軍関係者と共用事業推進室が増産を急ぐあまり、今後のテストは重要視していないことだ。ギルモア部長は「適度な内容の評価試験へ向けた準備企画が停滞している」と報告する。
その証拠としてギルモアは推進室の計画案では戦闘テスト用に量産機を手配していないと指摘。ギルモア部長によれば同計画では作戦テストの実施用に十分な数の最終仕様機材が手配できないと見ている。
「大幅な計画遅れと開発テスト期間中に見つかった問題により大幅な改修が作戦テスト用機材に必要となった。これらの機材は製造中に試験用の配線を施してあり、量産型と同じ仕様にする必要がある」と報告書は指摘している。
報告書ではさらに対象23機に155点もの改修箇所があると指摘し、これがないと戦闘テストの実施ができず、一部の回収作業は実施先が未定のままだという。つまり作戦テスト評価の実施ができないことになる。
推進室が適度な運用テスト案の作成に失敗したばかりでなく、テスト予算の確保にも失敗し、テストそのものに必要な施設が確保できていない。
なかでもフライトテスト用のデータ収集記録テレメートリーポッドの予算が手当できていない。これは兵器発射の模擬試験で得るデータの記録解析用には不可欠な装備だ。ポッドの作動が確認されて安全が確保されるまではテストも実施できない。

空軍はIOC宣言前に解決すべき課題を7つまとめているがそのうち解決したのは4つだけのままIOCを発表したDOT&E list
報告書では高度に複雑で戦闘状況を再現するテストシナリオに必要なシミュレーション施設がまだ完成しておらず、予定からも遅れているとも指摘している。ただしこれは推進室が過去15年間実現を約束していた内容だ。
この施設は検定用シミュレーターと呼ばれ、現実に限りなく近いコックピットのシミュレーター複数を含み、複数機による戦術シナリオを高度環境を想定して再現するものだ。
F-35の有する多様な性能を試すためには唯一の手段となるのはF-35編隊が直面するはずの脅威内容をすべて再現するには演習地では不可能なためだ。
2001年以来ロッキード・マーティンの技術陣は同施設の生産契約でとりかかっているが、ここまで来ても完成しておらず、作戦テスト評価部は運用テスト開始までに間に合うのか気にもんでいる。
そこで推進室はシミュレーター開発を海軍実験部門に任せることした。
作戦テスト評価部の報告書ではこの検定用シミュレーターが運用開始となるのは予定される作戦評価テスト開始2018年には間に合いそうもなく、完成はその二三年以上後と見ている。
Michael Gilmore, the Pentagon’s Director of Operational Test and Evaluation. C-SPAN capture

F-35を正しく評価する最後の砦は?

今回のメモでは空軍によるIOC宣言は広報材料以外の何物でもないとしている。

不幸にもギルモア部長のメモはF-35の正しい評価を議会、ホワイトハウス、国防総省またはアメリカ国民に示す最後の機会になる。作戦テスト評価部長のギルモア自身は大統領による任命なのだ。
ギルモア自身は中立性をたもち分別のとれた演技者の役割を果たしている。何度も誘惑に駆られたはずで実際に前任者はこれにたえきれなかったのだが、転職後の防衛産業を意識した見解を示すことで運用テストの失敗を水増しして事業になんの悪影響もないと見せかけることや不十分なテスト案にも眼をつぶることができたはずだ。
政権の任期が終わりに近づくこともあり今後数ヶ月で同じことが発生するかもしれない。新政権が発足すればテスト部門長は交代となる。実力があり勇気のある人物、業界から便宜を受けない人物が職につけば同機を駆って戦闘に臨む男女が危険のない機体で戦闘に勝利を収め生命を守ることができるようになる。数々の遅延がこれまで発生しており、懐疑的な見方をするものもギルモアの任期中に関係者がそう考えてくれることに救いを求めるのではないか。■