Boeing Ends C-17 Production in California
カタール首長国空軍向けのC-17最終号機がロングビーチ(カリフォーニア州)から移動飛行に入るところ。 Greg Norris/AW&ST
LOS ANGELES – ボーイングはC-17生産を終了し、ロングビーチでの航空機生産70年の歴史に幕が下りた。最終号機はカタール空軍向け納入に備え、同社のサンアントニオ事業所へ11月29日出発した。
最終号機はカタール向け4機の一部で別に一機は完成したものの買い手がない状態でテキサスで保存される。C-17の生産は279機で終了している。このうち、試作機、構造試験用機材、未納入の5機等を除くとボーイングは271機を販売しており、うち223機が米空軍向けだった。
カタール仕様のC-17 はボーイングが販売先未定のまま製造した10機「White Tales]の一部。残る機材では一機がカナダへ、またアラブ首長国連邦が追加で2機を受領し合計8機の部隊とする。さらにオーストラリアも2機を追加し、最終8機目を9月に受領している。その他の発注元には英国、クウェート、ならびに12ヶ国からなる戦略輸送能力コンソーシアム(NATO)がある。
ボーイングは引き続き同機を運用する各国向けの支援、保守管理、性能改修業務をC-17グローブマスターIII国際維持管理事業 Globemaster III Integrated Sustainment Program (GISP) として提供するが、生産にあたってきたロングビーチ工場の今後の活用方針は未定だ。ボーイングF/A-18やロッキード・マーティンのF-35の大部分がカリフォーニア州で生産されているとはいえ、C-17が同州内で量産された最後の固定翼機となっている。そのため、最終納入をもって70年に渡るロングビーチでの完成機生産の歴史に幕が降ろされたとともに、カリフォーニア州内での固定翼機の完全生産の一世紀に渡る歴史も同時に終わったことになる。■
コメント
コメントを投稿
コメントをどうぞ。