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トマホークミサイル導入に向け、海上自衛隊向け運用訓練が始まった

  USNI News記事からのご紹介です。 米海軍が海上自衛隊へのトマホーク・ミサイル訓練を開始 木原稔防衛相による木曜日発表によると、米海軍は巡航ミサイル「トマホーク」の海上自衛隊員への訓練を今週開始した。  木原防衛大臣は声明の中で、防衛省と自衛隊は、日本を早期に、そして遠くから侵略してくる勢力を混乱させ、打ち負かすため、スタンドオフ防衛能力を強化すると述べた。「その一環として、トマホークに関して、アメリカ海軍は3月25日より海上自衛隊隊員への訓練コースを実施している」。  声明では、米国の協力を得て、防衛省は2025会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)のトマホーク・ミサイル取得までに人材訓練を完了させたいと述べている。  「引き続き、各種スタンドオフ・ミサイルの調達を推進し、防衛力整備計画に基づくスタンドオフ防衛能力の早期構築に取り組む」と声明は結んだ。  木曜日、ラーム・エマニュエル駐日米国大使は、海上自衛隊が訓練を受けている横須賀に停泊中の駆逐艦USSマッキャンベル(DDG-85)を訪問している写真をソーシャルメディア・チャンネルXに投稿した。NHKニュースによると、この初回訓練には海上自衛隊員20名が参加し、金曜日に終了する。米海軍発表によると、マッキャンベルは3月2日に横須賀に戻り、近代化改修を終えて駆逐艦戦隊(DESRON)15に復帰したばかりである。  日本は1月18日、ブロックIV仕様トマホーク200発、ブロックVトマホーク200発、戦術トマホーク・ウェポン・コントロール・システム14基、サポート、訓練、メンテナンス、予備品、その他の付帯サービスや物品を契約したと発表した。11月のDSCA発表によると、推定取得費用は23億5,000万ドルとある。日本の防衛省は、取得は日本の会計年度2025年から2027年の間に行われると述べている。  日本は当初、ブロックVトマホーク400発の購入を予定しており、2026年度より納入を開始する予定だった。しかし昨年10月、国防総省を訪問した木原大臣は、安全保障環境が厳しさを増しているため、スケジュールを1年前倒しし、ブロックIVとVの混合調達に変更すると発表していた。  日本が挙げた「厳しい安全保障環境」とは、国連決議に反し核兵器や弾道ミサイルの開発と実験を続ける北朝鮮、軍事力と自己主張を強める
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日本がAUKUSに加盟する可能性が増えてきた

  前から話は出ていましたので意外観はありませんが、日本のAUKUS加盟はどんな形になるにせよ、論理的帰結になると思います。その場合JAUKUSになりますが、いよいよスパイ防止法などセキュリティ関連の法整備が待ったなしになります。いままで面倒な話題には蓋をしてきたツケを払わされそうですね。Warrior Maven記事からのご紹介です。 日本がAUKUSに参加すれば大きな利益をもたらす可能性がある 日本がAUKUS協定に貢献する可能性は高い。 高い技術力を持つ日本が第二柱AUKUSに加わることは、大きな利益をもたらす可能性がある。 オ ーストラリア、イギリス、アメリカの3カ国による安全保障パートナーシップであるAUKUS協定は、インド太平洋地域において重要な進展を見せている。2021年9月15日に発表されたこのパートナーシップは、米英が豪州の原子力潜水艦取得を支援するというものだ。 最近の記者ブリーフィングで、サブリナ・シン副報道官は、日本がAUKUSピラーIIに参加する可能性について質問された。彼女は明確な答えを出さなかったが、「日本はこの地域で最も古い同盟国の一つである」と述べた。 ロボット工学、量子コンピューター、人工知能など先端技術分野で知られる日本は、最先端の防衛技術開発を目的とするAUKUSイニシアチブを大幅に強化することができる。 もちろん、AUKUSの第2柱が先端軍事技術の開発に焦点を当てていることは周知の通りだ。報道では、日本のAUKUS第二柱への参加が検討されているとされている。日本がAUKUSの第二の柱に加わることで、軍事技術において画期的な進歩がもたらされる可能性があることは、皆さんにとって興味深いことだろう。 エレクトロニクス、サイバー能力、非従来型戦争技術における日本の卓越性は、特にインド太平洋地域において、AUKUSに競争力をもたらす可能性がある。この協力によって、自律システム、サイバー防衛メカニズム、量子技術などの進歩がもたらされ、AUKUS諸国の作戦能力が強化される可能性がある。 しかし、日本に実効性のあるスパイ防止法がないことが足かせになるという意見もある。日本にはスパイ防止に特化した法律がいくつかある。しかし、エコノミスト・インテリジェンス・ユニットは、日本がこの地域の潮流に追いつこうとする中で、商業スパイに関する法的枠組みを強

中国の高高度ドローンWZ-7が日本海上空にはじめて進出し、航空自衛隊が同機を確認した。ロシア(北朝鮮)の領空通過飛行を行った可能性が高いことに注目。

  PLAが大胆な無人ISR機運用を開始したようです。今回は控えめな形ですが、日本海中央部分を周回飛行したようで、注目されるのは以下のThe War Zone記事が指摘しているようにロシアか北朝鮮の領空を通過していることで、これは『ならず者国家』間で一定の了解、調整が行われていることを意味します。 A picture of the WZ-7 that Japanese forces intercepted over the Sea of Japan earlier today. Japanese Ministry of Defense WZ-7はロシア・北朝鮮の領空を通過し、日本海を往復した可能性が高い 中 国人民解放軍の偵察機「WZ-7ソアリング・ドラゴン」が今日、日本海上空を飛行した。ユニークな結合翼構造のため一目でわかる同機が、この海域で飛行したのは今回が初めてのようだ。さらに、そのルートに関する情報によれば、ロシアか北朝鮮を越えて往復したようだ。 日本の防衛省(MoD)は本日未明、WZ-7の飛行について簡単な報道発表を出した。航空自衛隊中央航空方面隊の戦闘機、おそらくF-15Jイーグルがスクランブル発進した。 WZ-7は「(アジア)大陸から飛来し、日本海上空を旋回した後、大陸に向かい北西に向かった」と発表にあり、日本当局が発表したドローンの飛行経路を示す地図と一致している。 Japanese Ministry of Defense 少なくとも2010年代後半から運用されているWZ-7や他のドローンが、飛行しているのが目撃されたのは今回が初めてではない。ソアリング・ドラゴンは台湾海峡上空やその周辺、中国とインドの国境沿いの陸地上空でも活動している。 しかし、今日の飛行は、日本当局が日本海上空でWZ-7を捉えた初めてのケースである。 人民解放軍空軍(PLAAF)と人民解放軍海軍(PLAN)が運用するジェットエンジン付きWZ-7についての詳細は限られている。推定によれば、航続距離は約4,350マイルで、航続可能高度は60,000フィート以上。航続距離から飛行時間は少なくとも10時間程度だが、実際の飛行可能な時間はもっと長くなる可能性がある。The War Zoneが過去に指摘したように、このドローンの仕様は、現在日本でも運用されているアメリカのRQ-4グローバル・

日本が次期訓練機にT-7レッドホークを希望との報道記事が出ていることについて。岸田首相は4月に訪米。

このThe War Zone記事なんですが、元ネタの毎日新聞ウェブ版記事では「 空自の次期練習機、初の日米共同開発へ ブルーインパルス「T4」後継」 となっており、相当に話を広げた観測記事の観があります。あるいは記事が情報を操作されているのか。いずれにせよこの通りなら苦境にあるボーイング救済で日本のお金がねらわれていることになるでしょう。ただし、日本にはすでにT-7は初等練習機として存在していますので、呼び名に注意しないと混乱しそうですね。 USAF. 米国との協力関係を強化し、コストを削減するため、日本は次期練習機としてT-7を希望しているとの報道が入ってきた 日本からの最近の報道によると、日本は次世代ジェット練習機としてボーイング/サーブT-7Aレッドホーク、またはその派生機の取得を検討しているようだ。航空自衛隊(JASDF)は、現在の川崎重工製T-4の後継機として、アメリカ空軍と同じプラットフォームを望んでいるようだ。 毎日新聞によると、日米両政府はすでに「航空自衛隊のT-4後継訓練機を共同開発する調整」を行っているという。この一環として、岸田文雄首相が近々訪米し、関連協定に調印する予定だとある。岸田首相は4月10日にワシントンを公式訪問する。 日本とアメリカは、練習機で協力の実績はないが、その目的は、生産コストを削減すると同時に、すでに非常に緊密な軍事同盟国である両国間の協力を強化することである。 報告書は、航空自衛隊の新型練習機の共同開発を示唆しているが、機体の共通化を目指すということは、T-7またはその派生型が唯一の現実的な選択肢であることを示しているようだ。同機の開発はすでにかなり進んだ段階にある。 T-7プログラムは大幅に遅れているが、最初の量産前の技術・製造開発(EMD)用機材が昨年11月、開発飛行試験を開始するためカリフォーニア州エドワーズ空軍基地に到着した。米空軍は、老朽化したT-38タロンの後継機として、T-7を351機購入する予定である。ボーイングはまた、T-45Cゴーショークの後継機として、T-7派生型を米海軍に提案している。 T-7には以前から国際的な関心を読んでおり、特にオーストラリアからの関心が高かったが、プログラムの遅れにより、オーストラリア空軍はBAEホーク・ジェット練習機の代替計画を延期した。セルビアもレッドホークの潜在的な顧

政争の中、議会が8,250億ドル国防費法案を可決、政府機能停止の危機は回避できた

  24年度の国防費支出が最終的に決まりました。Breaking Defenseが伝えています。一方で25年度予算に向けた作業も進行しています。8,250億ドルというと123兆円ですか、巨額ですね。ちなみに日本の令和6年度防衛予算は約8兆円です。 同法案の通過は、継続決議の下で会計年度の最初の6ヶ月を運営してきた国防総省にとって通常の秩序に戻ることを意味する 議 会は3月23日、8,250億ドルの2024年度国防予算法案を可決した。  国防法案は、1兆2000億ドル規模の超党派資金調達パッケージの一部として承認されたもので、現在はホワイトハウスに移され、ジョー・バイデン大統領は署名する用意があることを示唆している。  国防総省にとって、法案の可決は、会計年度の最初の6ヶ月間を継続決議の下で運営してきた後、通常の秩序に戻ることを意味する。24年度国防法案は、23年度国防予算と比べ約270億ドルの増額となる。  予算上の混乱は、3月11日に国防総省の25年度予算要求が発表されたことでさらに深まり、米軍が25年度予算の優先順位を守るよう求められる一方で、軍人給与の賃上げや中国抑止を中心にした新プログラムなど、今年度の重要な構想は不透明なままという、独特かつ不幸な状況を生んでいた。  金曜の午前、下院は286対134でオムニバス予算案を可決した。国境警備と国防費以外の支出に懸念があるなか、共和党員112人が反対票を投じた。法案可決直後、ジョージア州選出のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員が、この予算案に反対する激しいコメントを発表し、同じ共和党のマイク・ジョンソン下院議長の更迭動議を提出したとCNNや他のメディアが報じた。  下院歳出委員会のケイ・グレンジャー委員長(テキサス州選出)は、この妥協案は「無駄なプログラムに的を絞って削減する」ものだが、新たな脅威に対抗するためより多くの国防費が必要だと述べた。(採決の数時間後、グレンジャー委員長は1月の議会離脱を前に歳出委員長を辞任すると発表したが、次期委員長を指導する「名誉委員長」として委員会に残ることを希望した) 「世界はより危険な場所になっている。「私たちは、中国への対抗、次世代兵器の開発、軍人の生活の質への投資を含む取り組みを変更し、決定した」。  法案はその後上院に移り、午前2時3分、60票を必要とするところ74

最新鋭戦闘機のホットな市場として注目を集めるアジア:GCAP共同事業での日本の立ち位置、F-35・F-15EXの導入状況....

  次期戦闘機の輸出可能性をめぐり、人殺し兵器の輸出に反対などと方向違いの主張が出ていますが、国際共同開発として日本が他国と同じレベルに立つ必要があるわけで、これは感情やイデオロギーとは無縁のきわめて論理的な選択なわけです。それもあわせ、アジア・太平洋が新型機の大きな市場になりつつあるのを実感します。National Defesenがシンガポール航空ショーでの取材を元にうまくまとめてくれましたのでご紹介します。 BAE Systems image 最新鋭戦闘機のホットな市場として台頭するアジア イ ンド太平洋地域は世界的なホットスポットとなりつつあり、航空宇宙産業や地域各国の軍用機、特に戦闘機でアップグレードに多額の投資が行われている。  2月に開催されたシンガポール・エアショーを前に、シンガポール空軍の総司令官ケルビン・コン少将 Maj. Gen. Kelvin Khongは、同国空軍の最新状況についてインタビュー記事を発表した。  ウクライナからイスラエル、紅海に至るまで、今日の「紛争は、将来の空軍が対処する必要のある新たな脅威を明確に示している」とコンは書いた。特にウクライナ紛争は、「航空優勢を達成することの重要性を補強した」。「もしどちらかが制空権を獲得していれば、紛争はまったく異なる軌道をたどっていただろう。紛争がここまで長期化しなかった可能性が高い」。  シンガポールは、2030年代半ばから運用中のF-16戦闘機隊を退役させる準備として、次世代戦闘機隊を調達している。2020年、米国務省の国防安全保障協力局は、ロッキード・マーチンF-35B短距離離着陸戦闘機最大12機のシンガポール向け売却27億5000万ドル案件を承認した。  エアショーの翌週、シンガポール国防省は12機のF-35Bに加え、8機のF-35A通常型離着陸機も取得すると発表した。  シンガポール空軍は、次世代戦闘機の購入にあたり、現在および将来の作戦上の要件を満たすため、タイムリーかつ費用対効果の高い購入を確実にするため、段階的アプローチを採用した。「F-35は、先進的なセンサーや通信システムなど、先進的な能力を備え、マルチロールF-15SGと連携して、脅威の激しい環境でRSAFの戦闘力を強化する」。  ロッキード・マーチンのF-35国際事業開発担当ディレクター、スティーブ・オーバーは、シン

日曜特集 ハインライン短編 プロジェクト・ナイトメア (心臓の弱い人は読まないでください)

  ハインライン短編「Project Nightmare」(1953)を訳してみました。ハインラインはESP能力にも人並み以上の関心をいだいており、別の作品でも心霊通信などのアイディアがありますが、真正面からESPを取り上げたのが冷戦時のこの短編です。ESPで原爆を爆発させる・させない原理がよくわからないのですが、それはよいとしてソ連が米国主要都市に原爆多数をこっそりと敷設し、降伏を迫るという恐ろしいプロットにESPでどう対抗するかがこの短編のミソで、結末はもっと恐ろしくなっています。 プロジェクト・ナイトメア ロバート・A・ハインライン  「ポイントは4だ。転がせ!」  「誰かダブル・デュースでサイドベットしないか?」  誰も答えない。老兵はコップの中でサイコロを振り、洗面所の壁に投げつけた。ひとつはデュース、もうひとつはスピンした。誰かが叫んだ、  「5が出るぞ!頼むぞ、フィービー!」。  それは2で止まった。老兵は言った。「俺と遊ぶなと言っただろう。 タバコ代欲しいやついるか?」  「拾えよ、父ちゃん。オレたちは......あ!気をつけ」  ドアに民間人、大佐、大尉が立っていた。民間人が言った。「カネを返してやれ、2丁拳銃」  「わかりました、教授」。   老兵は2枚取り出した。「これは自分のものだ」  「やめろ!」大尉が止めた。「証拠品として押収する。さあ、君たちは......」  大佐が止めた。「ミック。ミック。アンドリュース二等兵、一緒に来い」。彼は外に出た。他もそれに続いた。  砂漠の日差しの下を駆け抜け、広場を横切った。  二等兵が民間人に言った。  「教授、ちょっと練習していてただけです」。  「ウィルキンスばあさん相手に練習しないのか?」  兵士は鼻で笑った。「バカにしてるんですか?」  大佐は、「君は将軍やVIPを待たせているんだぞ」  「ハモンド大佐、自分はクラブで待つように言われました」。  「洗面所ではだめだ」  みんなは本部の中に入り、警備員がパスをチェックした。 民間人が話していた: 「デューク大学の歴史に残る実験の話ですが... レイノルズ博士が戻ってきた。デモンストレーションを行います」。  将校連は後方に座り、レイノルズ博士は講演者の席に向かった。  アンドリュース一等兵は、聴衆のお偉方や著名な民間人とは別に設けられたグループに